RPD world3.俺の操作法
バチッ バチバチ
彼女の周りのバリアから放たれる、青白い光が
強さを増す。俺の刀は進まずにいた。いや、それだけでは無い。
わずかだが、押し戻されていた。これが、ほとりの能力。
俺の精神による支配から逃れ、血のみを求める殺戮人形である今の俺の力は
計り知れない。その空間さえも切り裂くこの刀を、いとも簡単にとめている。
「あなたは、私には勝てない。」
そう言い放つと、バリアを解き、後ろに飛び上がった。
ズサッ
彼女が居た場所に大きな亀裂が入った。
ほとりの両手が青白い光を溜め始める。
「オール・カタログ」
彼女は両手の平をあわせると、横に開いた。
すると、両手の間に何枚もの紙が現れ、
その中から一枚の紙が飛び出した。
「オール・ツール」
そう叫んだ時には、ほとりは大きなペンを抱えていた。
それを、その紙に刺した。
紙から青白い光が溢れ出す。
ペンは姿を変え、青白い刀身の日本刀になった。
彼女は日本刀を構えると、思いがけない言葉を言い放った。
「斉藤先生、兄の体を返してもらいますよ。」
どういうことだ。奴にそんな能力があったのか。
だが、そうだとすれば俺の刀が空間を切り裂けるのにも説明がつく。
「兄さん、協力して。これは、物を切ることはできない。」
「けど、関係を切り離すことはできる。」
「だから、兄さんの体と先生の憎しみを切り離すから、戻ってきて。」
“ああ、分かったぜ。ほとり。”
口に出すことは出来ないが、精一杯ほとりに届くように返事をした。
ほとりは刀に慣れてないのか、先生?と互角の戦いぶりだ。
二人の攻防はかなり続いた。
それでもほとりが押していたのだが、
ほとりの息遣いが荒くなった、疲れてきたようだ。
それに比べ、俺の体は音がしない程ゆっくりな呼吸を保っていた。
このままじゃ、ヤバい。
先生?は白銀の刀を振り上げ、ほとり目掛け、振り落とし……。
“ほとりーーッ”
ズガッ
その時、俺と先生を引き離していた壁が、豪快な音と共に崩れ去った。
そこには、先生を抱えた一人の老婆が立っていた。
“婆ちゃん!?”
先生?も俺と同じで、突如として現れた老婆に気を取られた。
その隙に、ほとりは俺から先生?を切り離した。
だがその意識は、先生の体へとは行かず、宙を漂った後に消えた。
「お兄ちゃん。良かった。」
青白い目ではない、いつものほとりだ。
がっちり日本刀を持ってるけどー。
それで抱きつかないでくれー。
でも、まあ戻れて良かったな。
結局、俺の異能って何なんだろう?いずれ分かるだろうし別にいいか。
「しかしまあ。お前さんの能力は厄介じゃのう。」
「人の意識を自分に宿せるとはな。」
えっ。それって先生の力じゃ。
“どういうことなんだよー!”
RPD world4.俺の憧れ、につづく




