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異世界召喚モノ  作者: rered
1/6

召喚

「きもっ」

「うわコッチ見た」

「まじきしょいよね・・・死んでくれないかなwww」

「触られた・・・うぅ・・・気持ち悪い・・・」


白い目


罵倒


薄ら笑い


落書きされたノート、教科書


体育の授業ではボールのマト


放課後には取り囲まれて殴られカツ上げ


それが高校生、チビデブブサの三拍子揃った

竹下たけした 吉雄よしおの学校での日常。


小数の弱いものが虐げられ、助けを呼んでも、いじめている大多数が「私たちがそんなことするわけないでしょう!」と外面を良くして主張すれば、教師達は「あの子達がそんなことするわけが無い!」と取り合ってはくれやしない。内気・醜い・背が低い。マイナス要素を持つものは、ストレス解消のオモチャとして精神的、肉体的に弄ばれるのだ。

 

放課後、オレンジ色の日がさす教室の中

  

「この・・・糞野郎・・・」


殴られて痛む脇腹を押さえながら、いじめ集団のリーダー、藤原ふじわら 隆二りゅうじ

を涙の浮かんだ目で睨んだ。


「豚が何言ってもわかんねーんだよww」

 

「うぎっ」


隆二に腹を蹴り上げられた僕はたまらず悲鳴をあげた。

端整な顔立ちにいかにもスポーツマン的な体型、成績優秀、スポーツ万能、生徒会長。

女子にファンクラブまである、まさに一見完璧人間の彼を教師は誰も疑おうとはしない。


 「ははっ、まさに豚の悲鳴だなぁ」


誰も助けてはくれない、地獄のような毎日。 しかし僕は自殺しようなんて考えてなかった。

いつかコイツに復讐してやる・・・。この学校で良い子面して裏で弱者をオモチャにしている奴らに復 讐してやるのだと今日も深く誓った。


その時だった。


"うむ、かなり強い魔力反応じゃ。おお、見目麗しい強そうな男子がおるわ!この強い反応は恐らく

この男子からじゃな!女神"ベリアース"の名の元 において魔王から世界を救う者を召喚する!"


どこからともなく女の声が響いてきたと思った途端、隆二を中心として地面に奇妙な光の文様、魔法陣 が浮かび上がった。


「う・・・うわああああ」


その文様に吸い込まれるようにして消えていく隆二・・・。それで終わりかと思いきや、この魔法陣の 吸引力は収まらず、僕まで吸いこんできた。


「くそ・・・毎日毎日糞みたいな人生送ってんのに、なんで隆二のとばっちりなんかうけなきゃなんね  ーんだよ!」


それが吉雄の、この世界での最後の叫びとなった。




「おお、リュウジ様、彼が目を覚ましましたよ! うっ・・・改めて見てもなんとまぁ・・・」


その忌々しそうな声が目を覚ました時に聞いた一声だった。


周囲はさながら西洋の王宮。豪奢な真紅の絨毯に金銀の装飾がなされた柱や王座。天井に仕込まれた十字の天窓から入る白い日の光が更に荘厳さに拍車をかけていた。そこにいる王族・貴族的な人達が、僕を学校の生徒達と同じように気持ち悪そうな目で見ていた。


「こんな容姿ですけれど、彼は僕の友達なんです。」


リュウジはお得意の爽やかな笑みで、あたりを見回す。僕にはどす黒い笑みに見えて鳥肌がたった。


「てめー、リュウジ! 猫かぶってんじゃねーぞ!」


とあまりにも白々しい嘘に腹が立ち口からつい言葉がでてしまう。


「貴様!異界の救世主様に向かってなんという暴言を!!この聖アークティア王国騎士団長である私の

能力値がこの大陸最高位のBランクなのにもかかわらず、能力値がすべてA+のリュウジ様に対して!

たとえ同じ異世界から来た者と言えど、このミネルヴァ容赦せんぞ!」

 

軍服を、そのはちきれんばかりの胸で押し上げ、赤髪をポニーテールにしている女騎士が僕の首もとに剣をつきつける。


隆二はこの世界に救世主として召還されてきたらしい。能力値A+がどれくらいすごいのかは分からないけれど、この女騎士の隆二への信奉ぶりから、すごく高いのが分かった。


なんだ結局どこに来ても”ただしイケメンに限る”かよ。最悪だ。


ミネルヴァさん、やめてください!彼は突然の事にきっと混乱しているのです!」 


「まぁ・・・さすが救世主様・・・このような下賎の者に対しても優しいお言葉・・・

このミリアリア、感動いたしました♪」


とロングの金髪が腰あたりまである王女のような女が、リュウジをウットリ見ながら

賛同する。


「ところでこの下賎の者は、いかがいたしましょう? リュウジ様。」


ミネルヴァがリュウジを見ながら頬を紅潮させながら質問した。


「うーむ、そうじゃな・・・そのようなミニオークのような容姿にさきほどのような無礼な物言いをす る者などロクな者ではあるまい。牢獄にでもいれておけばよいのではないか?」

と王様らしき人。


「そ・・・そんな!・・・友達ですから、そんなことをされては困ります・・・」」


リュウジは困り顔をしながらも、こっちを見るときの目は明らかに笑っていた。


「リュウジ様が、そこまでおっしゃるならリュウジ様の元で仕えさせても・・・」


こんな奴のもとで働かされるなんてとんでもないと思い、


「このクソ野郎の元でこきつかわれるくらいなら、とっとと牢獄でもなんでも入れやがれッ!」


そう叫んだ途端、怒りで顔を真っ赤にしたミネルヴァに剣の柄で殴られ、あまりの痛みに意識が遠のく。


薄れ行く意識の中、目の端にはリュウジの俺をバカにした笑みが移っていた。



はじめまして。

はじめて小説(になってるかな;)らしきものを書かせていただきます。

異世界召還チートというテンプレ系、自己満小説となりますが、

ご指摘・ご感想ございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

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