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約束の場所。
~とある森の丘上~
どこだここ?
あれ?ぼくは、何してたんだっけ…
「大丈夫?落ち着いて、私がわかる?」
「ちょっと!しっかりしなさいよ!」
「気づいたのか!?もうすぐ勇者パーティが来るはずだ!」
「良かった、目が覚めたか お前が居ないとはじまらないからな」
まだ少しボーっとする
…そうだ、ぼく達にはやるべきことがあるんだ!
「ごめん、もう大丈夫!」
ありがとう、そばに居た修道服の女の子に声をかけ空を見上げた
そこには満天の星
「本当に来るんだろうか…」
「まったく、ちゃんとしてよね!あなたはいつも大事な時に―――」
ゴォォォォオオォォ――
「ッ!空だ!くるぞ!」
耳をふさぎたくなるような音と共に
風が吹き荒れ木々が揺れた
その日
この世界に、星が降った。