CAFEIN
こんにゃくです
冬休みも終わりかけ、陰鬱な気持ちをすべてぶつけました。
処女作なので稚拙な文章だと思いますが、生暖かく見てあげてください。
#1[prototype]
main // #1
age // 17
period // winter
-自己の確立
Prologue____caffein,330ml
スタバのコーヒーでカフェイン錠を飲み込む。
大きめのカプセルが喉を過ぎ、食道を降りていくのを感じる。氷を飲み込むのと違って明らかな感覚ではないけど、なんだか、間違ったものを口にしているような、食べ物以外を飲み込んだ感覚。昔学校で見せられた人体の消化器官のビデオにあった物が食道を落ちていくあのやけにリアルな映像がはっきりと蘇る。もう、プラシーボ効果で背中の毛穴が全て開いたようなあの心地いいような感覚に襲われることはなくなってしまった。
カプセルが溶け出すのを待つあいだ、こんなことならさきにカプセルを緩めておけばよかったと思う。5分くらい立って、はっきりとカフェインで得られる高揚感、頭のramがクリーンアップされたような感覚に襲われる。アッパー系ドラックなだけあって目の前の人生に集中ができる。周囲がうるさい。店を出る。
カフェインの過剰摂取は1ヶ月前から私の生活に取り入れられた。はじめたのと同時期だから、私の体は拒否するつもりもなかったらしい。ここ8日間は原点回帰してブレンドコーヒーのスモール。錠剤を流し込めればいいのだ。コーヒーのカフェインは錠剤のおまけだ。香りなんて気にしていられない。
行く宛もなくモール内を縦に移動しながら考える。先程のカフェインを飲んだ理由について考えてみる。結論は「だからってなにかしたいわけではないのだが、生活のため。」
何もしないからと言って、とてもじゃないけど、カフェインのないあの感覚と処理能力の低い、脳みそには戻れない。鬱になる。鬱になったことはないけどなんかイメージ的に怖い。
カフェインに依存はしているが、中毒症状が出ないようにしっかりと自分の体をコントロールする。飲む量、経鼻、経口、タイミング。すべてを使いこなさないと乗り越えられないのだ、いや、そんな気がする。乗り越えられてきた今までの生活を想像できない。
この国の高校生にできる薬物摂取なんてカフェイン錠の経鼻摂取がせいぜい最も強いだろう。私は即効性がほしいとき以外、鼻が痛くなるのでやらないけど。ある国では、というかこの国以外の国はほとんど、いわゆる放課後の悪ノリで友達とする悪さとして、性的なものよりも薬物系の悪さが多いらしい。そんな国に生まれたかった。
ただ、最近悟ったのはひとという生き物は温かい風呂でもない限り、心地よい場所に長い間浸かっているとその場所が普通に思え、飽きてしまう。そしてさらなる快楽を求める。ドラッグなんてのもそれと同じで効き目が感じられなくなり、おまけに中毒症状もついてくる。この本能的に備わった飽きがなければ向上心は起きなくてひとは進んでいくことはできないのかもしれない。
こうやって意味もなく思考を、ブドウ糖を、カフェインを脳みそが無駄に消費して冬休みは過ぎていってしまう。
使わない結論を思考するなんて馬鹿みたい、と"undicided"はいっていたっけ。
変わってしまった、ゆっくり、とてもゆっくり私自身が"undicided"がその他のmobたちも私に関係のあるひとたちも。私にとって思春期は再構成されながらもそのフェーズが終わらないうちにまた次のアップデートが来る。そんな感じだ。思春期ってそういうものなんだろう、と諦めをつけて考え続けることもできる。まぁ、人によって受け取り方は違うよね。
なんでアップデートが来るのか、自己の完成、確立、stand by me。なんだろう、しっかり来ない。まるで『ぼんやりとした不安』。
もっとカフェイン錠を飲んでしまおうか、効率向上ではなく、自分の首に縄をかけるために。
自然に死ぬまで何が起こるか、好転でも悪転でも無よりはマシでしょ。"undicided"はいっていた。
そんな言葉を聞いてしまったから、私には自殺ができない。
こんな回想をするようになったのも、脳の思考回路の割と大きめな部分を"undicided"が陣取って立派に私の一部となってしまったからじゃないか。このコーヒーとカフェイン錠に含まれている無水カフェインも私の細胞に行き渡る。脳細胞に居座る"undicided"にも届く。取り込み、取り込まれ、溶け合い、秒速何ミリかのスピードで私は確立されていく、それらは、世界は、すべて私の一部となるのだ。
______思春期の訪れによって再構成されていく私の体、食べ物と、色んなものからの影響と、ちょっぴりのカフェインの粉。
感想よろしくおねがいします。
今後の参考に、本当に役立てさせていただきます。