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逆襲の妻  作者: yukko
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同居

妻と夫は職場で出会い結婚しました。

結婚当初より夫の母と同居でした。

長男であり、たった一人の息子なので別居は不可だと言われました。

どうして同居なのに結婚したのか……それは結婚に焦っていたからでした。

今なら未婚でも女性が生きていくという選択が可能かもしれないなぁ…とぼんやり思う時があります。


姑との同居は当初より「嫁いびり」がありました。

仕事を休んで姑の看病をして、少し「お粥」を持って行くことが遅れた時のことでした。


「貴女、私に食べさせないつもり!

 食べないと治るものも治らないわよ!!」

「すみません。今、持ってきた所です。」


夫の下着を買いに行くように言われた時、お金を渡されて「これで買ってきてね。」と、姑の言う通りの物を買ってこないといけないのです。

妻には夫の収入は全く教えられておらず、給与や自宅のローンなどの金銭を管理しているのは姑でした。

家族になったとは思えない妻でした。

そのまま日が過ぎていき、妻は3児の母になりました。

出産を機に退職した妻は、夫の収入を知らず、夫の財布を握っているのは相変わらず姑でした。

退職金、それから独身時からの貯金を取り崩して子育てして来ました。

それが、もう限界を超えたのです。

全て使い果たしてしまったのです。

妻は夫に訴えました。

「お金が足りない。」と……。

姑から買い物の度に貰う金額では足りないことを……。

子どもや自分の医療費を貰えていないことを……。

今までは自分の退職金と貯金を使っていたことを……。

それが底をついてしまったことを……。


「幾ら欲しいんだよ。」

「お金の管理をさせて欲しい。」

「それは、駄目だ。」

「どうして? どうして駄目なのよ!」

「お母さんがしてくれてる。」

「いつまで? いつまで続くの? こんなこと……。

 お義母さんに『お金下さい。』って、いつまで言わないといけないのよ!」

「だったら、毎月、お前に一定の金額を渡すよ。」

「私、貴方の収入も、この家のローン金額も…何も知らないのよ。

 そんな妻、居るの?」

「知らないよ。そんなこと……。」

「そんなこと、って……。」

「兎に角、お前は母と上手くやってくれたら いいから。」

「上手くやれないから相談してるんでしょう!」

「お前とお母さんの間のことは俺は知らないから……。」

「知らない、って何よ!」

「俺は関係ないから……。」


妻は姑と妻の間に入ってくれない夫に失望しました。

この関係が永遠に続く……恐ろしさを感じました。

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