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<98>

「ところでさぁ~、こんなことは言いたくないんだけど、そろそろ終わりにしないかっ!?」

 夢の中でも主語抜きのいつもの海老尾の(くせ)が出た。

『…何を、です?』

 所長の蛸山と同じような口調でレンちゃんが(たず)ねた[微細なウイルスには当然、口などないのですが、飽くまでも夢の中での会話ですから、ある訳です^^]。

「何をって、この話をさっ!」

『この話って、ユーモア科学小説ウイルスを、ですかっ!?』

「ああ、そうだ…」

『そんなことは僕の一存では決められません。書いておられる作者の方に(き)いて下さい』

「君がこの小説の主役だから訊いたんだけど、君だけじゃダメなんだね…」

『というか、僕には決める資格とか権利がありませんから…』

「つまり、君にはこの先がどうなっていくかは分からない・・ってことになるけど…」

『そのとおりです。僕には、この先の筋書き[プロット]がどうなっていくのかが分かりません…』

「要するに作者自身の発想の問題だと、君は、こう言うんだね?」

『ええ、そのとおりです。ウイルスの僕にもこの先がどうなるかは…。海老尾さん、あなた方人類の文明に対する考え方次第なんじゃないですか?』 

「それは、そうなんだけどさ…。こうしたらいいとか、ああしたらいいとか、僕達に対するアドバイスはないのかい?」

『そりゃ~ありますよ。決まってるじゃありませんか。七十年ほど前に文明を(もど)してもう一度、やり直せば、僕達ウイルス全体が味方につくかも知れませんよ』

「七十年前・・といゃ~敗戦直後だな…」

『そうなります。共生は作者の思っておられることなんですが…』

「作者の気持が君、よく分かるね?」

『そりゃ~分かりますよ。私は作者の創作した作品の中のウイルスですからっ!』

「なるほど…。ということは、私の考えてることも作者は?」

『もちろんですっ! 作者が海老尾さんを作られたんですから…』

 レンちゃんは断言した。どうも、作者である私自身が、この話の結末の鍵を握っているようなのである。しかし、今の段階では、作者の私にもどうなっていくのか? という先行きが、ウイルスの終息時期のように不透明だった。


                  続

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