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<67>

 蛸山と海老尾はノックダウン寸前の状態で応接セットの椅子にへたり込んでいた。話し合う声も、かろうじて聞こえる程度の小声である。

「海老尾君、とにかく、コレでいこう…」

「分かりました。政府に緊急連絡は入れておきましたから、治験なしに承認されると思います…」

「とにかく人命優先だ。完治しなかったとしても、罹患した途端、死ななきゃ、また完治する薬剤を考える時間もある…」

「ですねっ! とにかくの薬剤ということで…」

「ああ…徹夜続きで疲れたろう。今日はもう帰っていいぞっ!」

「有り難うございます。所長は?」

「私も疲れた。報告書を総務に渡したら返らせてもらうよ」

「そうして下さい。じゃあ…」

 海老尾は五日ぶりに研究所から解放され、帰途についた。帰途の途中は公衆の動きもあり、気が張っていたからか眠気には襲われなかったが、誰もいないマンションの自室に入った途端、意識は遠のいた。と、すぐにレンちゃんが夢に現れた。

『一体どうしたんです、海老尾さんっ! 何日も待ってたんですよっ』

「いや、悪い悪いっ! 偉いことになって帰るどころじゃなかったんだよ、レンちゃん!」

『どういうことですっ!?』

「カクカクシカジカなんだよっ!」

『カクカクシカジカって、それは本当の話ですかっ!』

「君に(うそ)を言ってどうするんだっ!」

『そりゃまあ、そうですが…。それにしても極悪変異ウイルスのヤツっ!!』

「怒ってるな、レンちゃん…」

『ええ、怒ってます。ウイルス界にも、していいことと悪いことがあるんですっ!』

「ほう! そういうのがあるんだ…」

『ええ、あるんですっ! 海老尾さん達が住む人の世界と同じ決まりごとが…』


                  続

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