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「なんだって!! それじゃ、動きが取れんじゃないかっ!!」

「はあ、それはまあ、そうですが、戒厳令ってのは元々、人々を動けなくするために出す命令ですから…」

「それはまあ、そうだが…。まるで、軍部が動いた戦前の日本だなっ!」

「ですね…。それで波崎さん、最初の感染ってのは、どういう状況下で?」

「鳥インフルエンザや豚コレラと同じですよっ! 罹患(りかん)した人がバタバタとその場で倒れ、死んでいったということです…」

 海老尾が(たず)ねたとき、波崎はすでに顔面蒼白になっていた。

「人は賭殺(とさつ)処分にして地中に埋めるって訳にはいかんからなぁ~」

 当たり前のことを、さも当たり前のように言いながら、蛸山は腕を組んで意気消沈した。そのとき、研究所のロビーに設置された大型テレビのモニター画面が緊急放送を映し始めた。アナウンサーの声も幾らか上擦(うわず)っている。

『せ、政府の出した戒厳令による影響は大きく、首都圏は混乱状態に(おちい)っていますっ!』

 テレビ局のドローンに搭載されたカメラが首都上空を映し出した。

「まるで死の街だな。なんの動きもない…」

「戒厳令ですから…」

 波崎は戒厳令を強調して蛸山の言葉を(さえぎ)った。蛸山としては、人の話の棒を折りおって! と怒れるが、その通りなのだから仕方なくスルーするしかない。

「ともかく、私らに出来ることは抗ウイルス剤を作るしかないっ!!」

「はいっ!!」

 海老尾が蛸山に追随する。

「研究だっ、海老尾君っ!!」

「はいっ!!」

 二人は走るように研究室へ向かった。


                  続

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