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<46>

 市街を走る衆議院議員選挙の街頭演説カーが(せわ)しなくガナっている。海老尾は、ふと眼下に広がる人だかりに視線を落とした。

『ワクチンは効くんですっ!』

 須下(すげ)前総理が多くの聴衆を前に熱弁をふるっている。海老尾はその光景を第三者の目で見ていた。

「今のは…。これからのは効きますよっ!」

 海老尾は、暗に治験が始まったモレア効果を思い描きながら(つぶや)いた。しかし、一瞬、テンション高く思った海老尾だったが、承認されるのは、いつのことやら…と、現実を思い、すぐローテンションになった。

「そろそろ選挙だね…」

「ですねっ…。しかし、どうなんでしょう?」

「なにがっ!?」

 蛸山は電子顕微鏡のモニターから目を離し、(たず)ねた。

「投票結果ですよ…」

「投票結果? そんなの決まってるだろ…。全然、変わらんよっ! 財源のムダ遣いっ! ははは…これは少し、言い過ぎか」

 蛸山は肩が凝ったのか、首を蛸のようにグニャリと回した。

「ですよね。与党以外は政策集団化してますから…」

「ああ。与党の思う(つぼ)だよ。与党に勝つには小異を捨てて大同につかんとなっ!!」

「それが出来ないのは、与党以外の議員の責任だと!?」

「ああ、まあ、そうだ…。波崎さんの予算折衝[ヒアリング]もショボくなるように思える」

「変化がないと?」

「そう! 変化がないならまだいいが、当初の調定額が減額されるようなことにならんといいが…」

「それは、ないでしょ!」

「いや、分からんぞ。一強は、何でも出来るから怖いっ!」

「なるほど…」

 一強の独裁政治を思う二人は沈黙し、話はその後、途絶えた。


                  続

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