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 正月が明け、三月の年度末がやってきた。蛸山や海老尾が指摘していた研究所予算の予算要求がされる季節である。総務部長、波崎の腕の見せどころなのだが、当初予算が希望通り調停されるか(いな)かは、彼の手腕に(ゆだ)ねられていた。だが、研究所の研究執務は、そんなこととは関係なく進められるのである。新ウイルスワクチン、所謂(いわゆる)、蛸山や海老尾が話していたモレヌピラニアの第一相治験が始められようとしていた。

「所長…モレヌピラニアでは少し呼称が…」

「だねっ! モレヌピラニアを略そう! で、前と後ろの文字を取って、モレアというのはどうかね?」

「モレアですか…。僕は別にいいですが…」

「よしっ! じゃあ、それで決まりだ。となると、いよいよ第一相の治験に入る訳だが…。準備は出来ているのかい?」

「ええ、その点はすでに…」

「そうか…やはりアド・ホックチームのチームリーダーに君を()えた甲斐があったというものだよ、海老尾君!」

「はあ、有難うございます」

 海老尾は蛸山の言葉を聞き、自分を誇らしく思った。

 そうして、新治療薬モレアの第一相治験[臨床薬理試験]が始まったのである。


                  続

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