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「それはそうと、話を(もど)しますが、所長のお(となり)の奥さんの旦那さんの親戚の犬なんですが、チワワでしたっけ?」

「ははは…よくは知らんが、そうらしいな」

 海老尾は、知らんのかいっ! と思ったが、(ぼか)して愛想笑いした。

 その日の夜、眠りについた海老尾は夢を見た。例のウイルス、レンちゃんだった。

『お久しぶりです…』

「んっ!? ああ、レンちゃんか…」

 海老尾は夢を見ていた。見てはいたが、その映像は今、寝ているベッドの中に違いなかった。現実の海老尾は夢を見て眠っているのだが、夢の中の海老尾はベッドに上半身を起こした。寝室の暗闇の空間を朧気(おぼろげ)に漂う薄明るい存在、その存在から発せられるテレパシーで海老尾とウイルスは会話していた。

『所長の複雑な関係の犬が捻挫(ねんざ)したそうですねっ?』

「ははは…よく知ってるじゃないか」

『そりゃそうですよ。僕はあなたの夢の中のウイルスなんですから』

「ああ、そうだったな…」

『ところで、小難しい話はさて置いて、研究は進んでられるんですかっ?』

「ああ、まあな…。鳴かず飛ばず、ってとこだよ」

『余り進んでないんですね?』

「いや、進むことは進んでるんだ。ただ、組織がお役所仕事だから、認められるまでが大変なんだよ」

『分かります。お役所は民間と違って融通が利きませんからねぇ~』

 レンちゃんは相槌(あいづち)を入れた。


                  続

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