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第五十一話 婚約したい俺達

クリスマスイブも恋乃ちゃんとすごした。


好きな人とすごした一日。


海を眺めることができる展望台のあるタワーに行き、二人でその眺めを楽しんだ。


その後、コース料理をレストランで堪能した。


料理もおいしかったし、話も楽しかった。


これからクリスマスイブの日は、毎回ここで食事をしたいと思った。


そして、帰りに、以前二人で行ったことのあるところと同じぐらい有名なイルミネーションのあるところへ行った。


「康夢ちゃん、わたし、うれしい。康夢ちゃん、好き」


うっとりした表情で、俺と手をつないでいる恋乃ちゃん。


「来年も、それから先も、ずっと一緒にいよう。恋乃ちゃん、好きだ」


「うん。康夢ちゃん、ありがとう」


俺はますます恋乃ちゃんを想う気持ちが強くなっていった。


その後は、俺の家で唇を重ね、二人だけの世界に入っていった。


素敵な一日だった。




俺は、正月に恋乃ちゃんと婚約がしたかった。


恋乃ちゃんは、俺以上に婚約をしたいと思っていて、積極的だ。


その為には、両方の両親を説得しなければならない。


まだ高校生なので、難しいことは理解していた。反対されることは確実だった。


しかし、何もしないわけにはいかない。


俺は恋乃ちゃんが好きだ。恋乃ちゃんも俺のことを好きでいてくれる。


恋人どうしにはなっている。


しかし、俺はもっと先に進みたい。今すぐ結婚したいくらいだ。


さすがにそれは年齢的に無理なので、今は断念せざるをえないが。


それならば、婚約をしたいと思った。


婚約ならば、今でもできる。


恋乃ちゃんのお母さんは賛成してくれた。


これだけでも心強い。


あと三人。


三人とも反対はしないと思っているのだけど……。


そうは思っても、結婚する年齢に達していないので、反対する可能性はないとはいえない。


俺は両親に電話をかけた。


俺から電話することはほとんどなかったので、驚いているようだった。


そして、俺が、


「恋乃ちゃんと婚約したい」


と言うと、とても驚いていた。


初めは冗談だと思っていたようだった。


しかし、一生懸命話をした結果、正月に帰ってきて、両家で顔を合わしたい、というところまで話を動かすことができた。


それまでは、年末も正月も、こっちに帰ってくる予定はなかったらしい。


俺の恋乃ちゃんへの想いが、両親にもある程度は通じたと思う。


ただいるのは大晦日と元旦だけで、もうすぐ赴任しているところに帰ってしまうそうだ。


いずれにしても、これで俺の両親は説得できる道が開けた。


俺は大晦日の日に、熱を込めて話をしようと思っている。


恋乃ちゃんのお母さんと俺の母親は、その後話をしたようだ。


二人は最近、全く話をしていなかった。


恋乃ちゃんのお母さんは、俺達の婚約を賛成してくれているので、婚約を進める方向で俺の母親に話をしてくれた。


俺の母親も、最終的には正月に、ということだったが、反対する気はなくなってきている。


俺の父親は、もともと俺のことについては、何も言う気がないようで、二人が合意しているならば、何を言うことはないと言っていた。


こうなると、後は恋乃ちゃんのお父さんだけ。


自分が高校生の頃、結婚の約束をして、その後結婚しているので、反対はしにくいようだ。それでも、もう少し時期が経ってからにすべきでは、と言っているという話。


しかし、恋乃ちゃんのお母さんが説得してくれたので、しぶしぶではあるが、反対はしない方向になってきているということ。


ただ、恋乃ちゃんのお父さんも、当日決めたいという意志を持っているようだ。


その為、今回は、結納というところまでには持っていけなかった。


結納までいければ、後は結婚式を迎えるだけとなる。


俺も恋乃ちゃんも、結納まで行けたらいいなあ、と思っていた。


残念な気持ちはある。


でも俺にとっては、今回、婚約の確約ができればそれでいいと思っている。結納はまた別の時に行えばいい。


恋乃ちゃんもそこは俺と同じ気持ちだ。


婚約は、俺と恋乃ちゃんの意志が大切になってくる。


絶対二人で幸せになる、という意志。


特に俺がもっと熱い気持ちを持たないといけないだろう。


そうしていけば、きっと両親達も俺達も婚約を認めてくれるだろう。


俺と恋乃ちゃんは、


「婚約しようね」


と強く思うのだった。




大晦日の日。


恋乃ちゃんとは、今日は会えなかったので、電話で話をした。


せっかくの大晦日ではあったが、俺の両親が帰ってくるので、来るのを遠慮したのだ。


一日会えないだけでも寂しくてしょうがない。


電話のやり取りの中で、


「康夢ちゃんとわたしは、恋人どうしなんだから。婚約は絶対に成立する」


と恋乃ちゃんは強い調子で言った。

俺も、


「うん。明日はこの熱い思いで、婚約を成立させよう」


と恋乃ちゃんに言うのだった。




そして迎えた元旦。


この日が婚約の日。


俺は前日、両親に、恋乃ちゃんへの想いを伝えた。


両親は、俺の恋乃ちゃんへの想いが想像していたよりも熱いことに驚いていたが、俺の想いを理解してくれた。


母親は、なおも、最終的には明日、と言っていたが、それでもぼぼ反対する気持ちはなくなったようだ。

ホッとしている。


後は、恋乃ちゃんのお父さん。


恋乃ちゃんの家に、俺と俺の両親が行くことになった。


歩いている内にだんだん緊張してくる。


でも緊張していてもしょうがない。


この熱意を、恋乃ちゃんへの熱い想いを伝える。


そうして、婚約を認めてもらうのだ。


俺達は、恋乃ちゃん達の家に到着した。


俺は絶対に恋乃ちゃんと婚約する!


出迎える恋乃ちゃんと恋乃ちゃんの両親。


強い気持ちを持って、恋乃ちゃん達の家に入っていくのだった。

「面白い」


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