~お天道様に背を向けて~
怖い物など、何も無かった十代のあの頃。
感情のおもむくままに、無茶ばかりを繰り返した私、自分が裏社会の深みにはまった事さえ気づかなかったのだが、それに気づいた時は既に遅く、何時しか私はお天道様に背を向けていた。
そして、表の社会に出て働き始めた頃、表の社会の波にもまれる日々を過ごすうち、私は酷い人間不信に陥った。
自分の周りの人間が、誰一人信用出来なくなった当時の私が導き出した応えは、そのつまらぬしがらみの破棄と、世間という名の神への反逆だった。
尚今も、この戦いは続いているのだ。
自分をここまで育てくれて、日々老いてゆく両親よりも先に逝くのはしのび無く思いはするが、今の私には、死する事には、一片の悔いも無い。