神殿の長
ここは、ユミルの都、アサラ宮殿の回廊です・・・。
「大臣殿!」
振り向くと、白いローブ姿の老人たちに声を掛けられます・・・。
「これは、これは、神殿の・・・」
どこかで見た顔だった・・・。
(確か、神殿の長達と呼ばれる3名だったか・・・?)
「いや、ちょうど良いところでお会いできた。後で伺おうと思っておったのじゃ」
真ん中の、禿頭の男が話を続けます。
「実は、最近神殿の聖水の売り上げ減っておる。調べてみたら、辺境の地で何やらまがい物が売られておるとか。今までの懇意にしておった商人からは、それを金貨数十枚で買ったので聖水を買う予算がない、と言われる始末・・・」
要は、まがい物を取り締まってほしい、龍神ブームで浮かれている辺境の地の風紀はどうなっておる? ということを長々と言われた。こちらとしては、まがい物でだまされた、という被害でも聞こえてこなければ如何ともしがたい。
「じゃあ、よろしく頼む。実は、宰相殿に呼ばれておるのじゃ。では、これで失礼する」
(金貨数十枚? まあ、取引を断る口実にうまく利用されたのだろう・・・)
半時後、怒りで顔を真っ赤に染めながら、宰相殿の部屋から出ていく3人を見たものがいたとか。さて、一体どんな話をされたのやら・・・?
・・・・・・・・・・・
場所は変わって、アルマー村・・・。
「龍巫女様、いるかい?」
村長さんが、鷹便の方を伴ってやってきました。
(トゥルクにて、新規事業を始めるの。出資者を募ってお茶会を開くので、ぜひ参加してね!)
ルドラさん、ご丁寧に3日後に迎えを寄越す、とのこと。慌ただしく村長さんやスーリアさんと話をし、引き継ぎその他を終わらせます。ミサトちゃんとタマキちゃんからは、お土産! お土産! とおねだりされました。
そして3日後、皆に見送られ、トゥルクへと街道を進みました。
領都ガルバを過ぎ、さらに旅を続けます。そしてトゥルクに近くなるに従い、行き交う人や荷駄の数が極端に増えてきました。さすが、街道の要衝ですね。
街に入り、紹介してくれた宿に泊まります。明日夕方迎えに来るまでごゆっくり、と言われしばらく街の散策を楽しむことにします。
本編はこの後、ルドラさんのパーティに向かう話になります。なお、"辻占い"という挿話を「命を継ぐ者 (ラシル) の旅/設定や背景」に入れますので、よければそちらもご覧ください。




