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命を継ぐ者(ラシル)の旅  作者: みのりっち
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お母様無双

少し、乱暴な言葉や描写が入ります。

周りを取り囲んでいた男達は、お母様へじりじりと迫り、次々に飛び掛かります。

しかし、次の瞬間、ぐへぇ、うお、あぐ、といううめき声が男達から上がります・・・。


仲間達がお母様に触れる間もなく倒され悶絶している光景を見て、先頭の男はあっけにとられます。


後方では、荷物袋を抱えていた男から、老婆が子供をあっさり取り返します。そして、物陰から様子を伺っていた村の男が駆け寄り、子供を抱き上げ後ろに下がります。


「くっ、くそ!なめた真似を・・・」

女にやられっぱなしでこのままいられるか! と闘志を燃やす男達を、ガウリアさんとお母様が前後から挟みます。


続いてお母様は、刃物持って襲い掛かる男に、上体だけで躱し相手のわき腹に肘打ちを入れます。男はわき腹を押さえて悶絶・・・。


二人がかりで向かってきた男達には、先に前にでた男の腕をつかんで引き寄せ、くるりと回転して僅かに遅れた男にぶつけます。両方ともたたらを踏んで倒れたところへ、肩口めがけ続けざまに踵を蹴り込みます。


と同時に、後ろから捕まえようとした男を、肘を開いて男の腕を制し、振り返りざま体を入れ替えて逆手を捻り上げます。男が構わず体当たりで来ると、腕を極めたまま体を引き回し、鈍い音と共に男の体を地面に這わせます。


後方では、ガウリアさんがロープを取り出し、鞭のようにしならせながら目にもとまらぬ速さで、男達の目を射抜いていきます・・・。男達の悲鳴が止まりません・・・。


お母様は、先頭を歩いていた頭目らしき人と一騎打ちになります。


「少しは使うようだな。だがこれならどうだ?」

男はにやりと笑いながら、剣を抜きひゅんひゅんと振り回しながらお母様へ向けた・・・。


その瞬間、お母様の懐から目にもとまらぬ速さでロープが放たれ、男の剣ごと腕を縛り上げます。


「こ、この野郎!」

言い終わる間もなく、お母様が手元をしならせると、ロープ伝いに衝撃が走り、男は後ろにのけぞります。そして、私が瞬きをする間もなく、お母様が男のすぐ前まで迫ります。


お母様の動きが何故かゆっくり見える、と思った瞬間、男の胸にお母様の掌底が突き刺さります。男はその場にゆっくり崩れ落ち、あっけなく勝負がつきました。


皆で男たちを縛り上げ、狼煙を上げました。

そこへ山道を駆け上がってきた村の男たちが、一人、また一人、と到着したのでした。


怪しい男たちは村に連れて行かれました。知らせを受けた兵士が詰め所からやってきます。村人の証言で、村人2名の監禁、子供の誘拐、そして無断越境未遂が認められ、他に余罪がないか領都まで護送されていきました。

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