ガウリアさん1
返事を出して一月経ちました。日に日に涼しさを感じます。聖地巡礼も復活したそんなある日、龍巫女の占い館に、お年を召した旅装の女性がやってきました。
「いらっしゃいませ!」
笑顔で誘い、何を占って欲しいか尋ねます。すると、こう切り出されました。
「王都巡礼が詣でた際、龍巫女舞で使われた衣装は誰から借りたのかい?」
お母様、大変! 王都からわざわざアルマー村まで確認しに来ちゃいましたよ!
その方は、ガウリアと名乗られたので、ああ、お師匠様ですか、とつぶやくと笑っておられました。
宿にガウリアさんを案内する際、お母様のお話を少し聞くことが出来ました。
訓練を見学するだけでほぼ武術の基本を学んでしまったこと、女性部門の武術大会で、若干15歳で決勝まで勝ち抜いたこと、お母様の巫女舞のこと・・・。
宿に到着するとお母様が待ち受けていらっしゃいました。
「まあ、お久しぶりです師匠。わざわざ、アルマー村までようこそお越しくださいました・・・」
「あら、ベーター、元妃殿下と呼んだ方がいいかい? 久しぶり、元気そうだね・・・」
何か、のっけから空気が冷ややかです・・・。
「ところで、一体何の御用ですか?」
「ちょっと近くまで来たから、ついでに寄ったのさ。少し頼みもあるし・・」
「嫌です!」
お母様が、迷いなく言いきります。その一瞬の沈黙の後・・・
「おほほほほ!」
二人同時に乾いた笑いがさく裂。私、倒れそうです。
(あの~、立ち話も何ですから中でお茶でもどうでしょう・・・?)
とりあえず、広間にお通しします。お茶は・・・私が用意しました。
「それでね、頼みというのは・・・」
「師匠、お断りしたはずです!」
「あら、まだ何も言ってないよ」
「言わなくともわかります!」
「何かな? 教えてくれるかい?」
お母様、ガウリアさんの言葉に、一瞬、詰まります。
そこへ、ミサトちゃん、タマキちゃんが入ってきてガウリアさんに挨拶します。
「まあ、なんて可愛らしい。ミサトちゃんっていうのね、目元が貴女のお父様そっくり! そして、タマキちゃん、こちらは・・・貴女の小さいころに生き写しだね」
お母様、うれしそうですが・・・少し苦い顔。ガウリアさん、すかさず続けます。
「単刀直入に言うわ、あなたに術師の印可を授けるので、我が天人流闘術を継ぎなさい!」
ほら、やっぱり・・・、とつぶやくお母様。
術師? 闘術ですか・・・。何かすごいことになってきました。
お母様の過去を知る方が登場です。次回、ガウリアさん2です。




