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命を継ぐ者(ラシル)の旅  作者: みのりっち
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再始動

しっかり休んで元気になった私の所へ、村長さんの奥様と女性数名が訪ねてきました。なんでも村の名物料理を開発したいそうです。


「あんたいろいろを旅してきたんだろ? この村で作れそうな料理があったら教えてくれないかい?」

(う~ん、まずは温泉熱利用かしら・・・)


「まず、温泉の噴き出し口の熱を利用する蒸し料理ですね。吹き出し口の周りに蒸気が漏れないようにかまどを作ります。籠の中に、食べやすい大きさにきった肉や野菜を入れ、それをかまどの上から吊るし、しっかり蓋をします」


そして、柑橘系の酸っぱい果実が手に入るかきいてみます。これはどう? とそばで聞いていたお母様が持ってきた緑の小さな果実。絞るとさわやかな酸味の果汁がこぼれる。これ使えます、お母様。


「はい、肉や野菜が蒸し上がったら、この果実を絞ってください。蒸されて肉や野菜のおいしさが詰まっていますから、これだけもおいしいです。岩塩や甘辛いたれに付けてもいいですよ」

奥様がたは、蒸しかまどを甘味に使えないかしら、とわいわい話をしています。


「それから、卵を蒸気でじっくり蒸しあげた温泉卵や、寒い時に限られますけど、飲用泉を使った肉や野菜の煮込み料理もできますね・・・」

(奥様方、盛り上がってます。どんな名物料理が出来上がるか楽しみです・・・)


・・・・・・・・・・


午後、スーリアさんが聖仙様の伝言を持ってきました。聖仙様は、”剣の雫”の注文をこなすため大忙しだそうです。


「修行じゃ、くわっくわっ!」

これ、何でしょう・・・?


スーリアさんの説明によると、意識が抜けることなく神の依り代を務められるよう修行をして欲しい、だそうです。確かに、自分の体が乗っ取られるような感じはちょっと嫌だもの。

そこで、教えてもらったことはといえば・・・第一段階はただ立つこと?


「はい、それも正午か真夜中にです。時の流れには明るくなっていく時間と、暗くなっていく時間があり、正午と真夜中はちょうどそれらが交わる頃だからです」


それから、龍巫女の占い館で、正午にしばらく立ち続けることになりました。


次回は、修行の続きです・・・。

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