出会い3(改)
「あ~そんなのが出たら討伐隊が即出動!でもここ最近は出ないみたい」
「いるよ~。森の中でにおいするもん!」
タマキがまた訳のわからないことを言い始めたので、ミサトはこの話を終えようとする。
「はいはい、あんたはもう黙ってなさい」
「ぶー」
うん、たぶんタマキちゃんは動物並みに鼻が効くのかな?それにしても、さっきの虎もそうだし、陸クジラやドラゴンもどきなんて、聞いたことのない生き物だよね。
「あの~、話は変わるけど、飲めばどんな病気も治ると言い伝えがある井戸を知りませんか?名前はルルの井戸だったと思ったのですが・・・」
探していた井戸の情報が何か得られないかしらと思い、もう一度尋ねてみる。
「ルルの井戸は知らないけど、そんな話聞いた気もする」
「え? それはどこで?」
「どこだっけ?」
ミサトちゃんは、何か思い出そうと思案顔。
「たぶん、じぃじだよ」
「じぃじ?」
おじい様かしら?と思った瞬間タマキちゃんから爆弾が、
「ん~ん、じぃじ、じじい、エロ爺」
ミサトちゃんは、タマキの口の悪さの少しご機嫌斜めのご様子。
「タマキ、あんたいい加減にしな、殴るよ」
「ふーんだ」
「それでねぇ、まわりにきれいな女の人いっぱいいるよ。いつも笑ってる」
う~なんか気持ち悪いかもです。
「ラシルさんならダイジョブ」
タマキちゃんの視線が私の胸に・・・なるほど、微乳ですがですがそれが何か・・・。
1時近く歩いて街道にでた。宿はここからすぐの所にあるらしい。
「母様、ただいま、お客さんだよ!」
猿王は、荷物を抱えたまま僅かに会釈したので慌てて先導の礼を言う。この虎は、なんでも偉いお方の献上品にして報奨金をもらうのだとか。なるほど、生活費の足しにするのね。
宿代は、食事込みで銀貨5枚。村の温泉入り放題、夕食に飲み物1本サービスということでとりあえず7日間予約し半金を払う。
「すみません、子供たちが無理言ったみたいで。でもその分お飲み物をサービスさせていただきます」
少しいたずらっぽい笑顔で対応するお母様。佇まいは気品があり、とても二人の子持には見えない。
「ラシルさん、私が案内するね。部屋こっちだよ」
ミサトちゃんに案内された部屋はまあまあ広く、ベッド、テーブルそして椅子が一つ。内装はシンプルだがきれいで清潔そう。
「お風呂はね、建物の中にもあるけど、外に出て歩いて5分のところに村営の大浴場があるよ。私もタマキもそっちが好き。ねえ、これから行かない?」
ぐだぐだ長くてすみません・・・次は村営浴場に向かいます。