封印
一方、占いの館で巡礼一行の危機に気付いた私は、大声で叫びながら村長さんを探します。
「王都からの巡礼者一行が危険です。助けてあげてください!」
ようやく見つけた村長さんは、龍神ブームにのっかり儲けを増やすことで頭がいっぱいのご様子です。
「何を言っている!王都からの巡礼は腕の良い護衛が守っているはずだ。俺たちよりずっと強いぜ」
「急ぐのよ!早く救助隊を出して!」
村長さんがまだためらっていると、ミサトちゃんとタマキちゃんが走ってやってきました。
「においする~、ドラゴンもどき~」
村長さんの顔色が一瞬で真っ青になりました。
「長老を呼んで来い!」
村の半鐘が鳴らされ、黄色の狼煙が2本打ち上げられたころ、長老さんが到着しました。
「巡礼がいるのはどのあたりかわかるか?」
「はい、村の入り口からそう遠くない所で、街道沿いに幹がつるつるした木がたくさん生えています」
「誰か、鳥族に頼み上空から見に行くよう伝えてくれ。ドラゴンもどきならうかつに動けん!」
長老さんは、確かあそこは巨人の岩で封印されておるはずじゃが・・・とぶつぶつ言う。
それを周囲で聞いた若者が、そういえばこの間の街道整備で、でかい岩が邪魔だからどけろ、と誰か言っていたよな~、と話し合っている。
「な、なんじゃと!街道の封印を解いたのか!なぜじゃ!領主様もご存じのはずなのに・・・」
長老さん、大慌てです。後日確認すると、急ぎの工事故、領主側と作業を請け負った工人集団との間で、封印の話が正確に伝わっていなかったらしいとか・・・。
お昼頃になり風向きが変わりました。
巡礼一行は、その場所を迂回して慎重に進み、午後遅くに皆疲れ果て村に到着しました。
助けられた二人は、一命はとりとめたものの重体です。
次回、あの方が登場です・・・。




