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星を見つめる空に  作者: 神崎 漓莉
13/13

Sunny morning

こんばんは、神崎です。

長らく書かせていただいていたこの作品も、いよいよ最終回を迎えることになりました。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました♪


よろしくお願いします!

 夜通し降った雨は、朝になると嘘のようにやんでいた。まるで溢れた感情を全部出しきったみたいに、すっきりとした青空が広がっている。少しだけ冷えた身体を起こして、遮るものがほとんどない早朝の空を見つめる。


 …………天の川は、もう見えない。

 カササギの橋がふたりを繋ぐ夜はもう終わって、空の上では今日からはまた別々に過ごす1年が始まることになるんだ。


「おはよう星音(せいね)

「ん、パパおはよ」


 居間で朝のニュース番組(に出てくるアイドルタレント)を見ている父に軽く挨拶してから、わたしはまだ夜の名残が微かにある外に出ていった。こういうときに干渉してこないのは、ほんとにいいところだな……と父のことを見直しながら。

 雨上がりの空は、はじめから晴れていた空よりもだいぶ明るく見える。今の家(むこう)だとそこに感動を覚えることも少ないけど、ひぐらしの涼しげな鳴き声と遠くを走るトラックのエンジン音以外なにも聞こえない、静かな朝の道ではなんだかとても綺麗に見えた。

 わたしが今住んでいるところでは、もう舗装されていない道はあまり見かけない。濡れて塊みたいになっている砂利を鳴らしながら歩いた先に、紗菜(さな)は眠っていた。


「久しぶり……って、昨日も会ったけどね」


 もちろん、答えなんて返ってこない。

 もし去年帰ってきていたら、また違う今があったのかも知れない。照れたような笑顔を向けてきてくれる未来だって、なかったわけじゃないのかも知れない。

 過去のわたしが選んだことの先に、今のわたしがいる。

 それを否定することはできないし、もうどうしようもない。

 だから、わたしはただ、心の中で呟いた。


 いつかまた会おうね。

 そのときは、わたしも自分に正直になれているから。

 だから、今は。


「……ばいばい」


 たぶん、時間で見たらごく短かったのだろうわたしのお墓参りは、そういう風にして終わった。


 * * * * * * *


 都会での毎日は相変わらず目まぐるしくて、人間関係だって相変わらず複雑で、自分のことすら相変わらずままならない毎日だけど。ひとつだけ、夢ができた。

 いつか、どんな理由であれ、紗菜の待つ河岸にカササギの橋が架かったら。

 そのときはもっと素直な気持ちで、ありふれた友達同士の会話をしたい、そうできるように生きていこう――そう思った。

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