I know that...
こんばんは、神崎です。
七夕の話はまだもうちょっとだけ続きますが、そろそろ夜明けを迎えそうです……
あともう少し、よろしくお願いします。
由奈ちゃんは、小さい頃からわたしたちと一緒に遊んだりしている子だった。わたしや紗菜の後ろからついてきていた、可愛い子だった。最後に会ったのはまだ中学生の頃だったけど、それから随分大きくなったような気がする。
っていうか、すごい大人っぽくなってない……?
「わー、星音ちゃん久しぶり! 元気だった!? うわー、もう大学生なんだっけ、わー、大人なんだね、あの星音ちゃんが!」
「なーんか引っ掛かる言い方だね、由奈ちゃん?」
「えー、気のせい気のせい! 大人っぽいよ、うん」
うぅ、実際由奈ちゃんの方が背高いから、頭を撫でられたりするとほんとにこっちが子どもになったような気分になる。紗菜もそういう癖あったけど、この姉妹はふたりともそういう感じなのかな……!?
ふと、風か通り抜けて。
「あっ、」
「ん?」
不思議そうな顔で首を傾げる由奈ちゃんに、わたしは尋ねた。
「あのさ、紗菜ってここに来る途中すれ違わなかった? なんかさ、展望台までは来たんだけど、急にいなくなっちゃってさ……」
「えっ?」
そうこぼしたときの由奈ちゃんの顔は、何とも言い表しにくい顔だった。なに言ってんの、って言いたくなるような冷たさすら感じてしまった。
その意味がわからなくて、「えっ、どうしたの?」と尋ねたとき、由奈ちゃんからは信じられない……というような顔をして答えてきた。
「あのさ、星音ちゃん。おねぇはね、もういないんだよ」
去年の今くらいに……。
その言葉に、わたしは何も返せなかった。




