表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学園の癒し手  作者: 幽夢
5/6

5話

 「できるかぎり最も強力なゴーレムを作ってくれないかしら?」


その言葉に周囲の上級生たちはざわめきだす。


「は、はい!少々時間がかかりますけどいいでしょうか」


「えぇ、少しならいいですよ」


「輪音はもしかして戦って見せる気なのか」


輪音の隣にいた生徒、浦沢美姫が言う。浦沢美姫は輪音の幼なじみであり普段から一緒に行動していることが多い。喋り方には彼女の強気な性格が表れている。


「文句あるの?」


「いや、そういうわけじゃないんだが全力のゴーレムったってあんたの能力の前じゃ瞬殺でしょ」


「そんなことはないわ。あなたが付与魔法を使ってくれればまともに戦えると思うんだけど」


「そもそも何でそんなことやろうと思ったんだ?」


「...ちょっとね。気になる子が何人か」


そこにゴーレムの準備が整ったというバトルチャレンジの責任者の報告が来た。


「準備はできたようですね。美姫、できるだけの付与魔法を」


【プロテクション】×4【クイック】×4


硬度を増し、運動の速度を上昇させる。強化魔法と同じく1回につき倍になるため16倍の硬さと速さになっている。


【キラーウェーブ】


振動をぶつけることによりゴーレムの右腕を破壊する。キラーウェーブはある程度の硬さを持つ物でも簡単に破壊できる術だ。輪音クラスの術師ともなると16倍の硬さになったゴーレムを破壊することすら造作もないことなのだ。


【ゴーレム砲】


エネルギーの塊を放つゴーレムの必殺技である。超高温でありとあらゆる物を焼き尽くすことができるがこれを使ってしまうと一定時間動きが鈍くなる。


【アンチインパクト】


真逆の振動を発生させて全ての攻撃を無効化する術だ。アンチインパクトはあらかじめ設置しておき『攻撃』にあたる衝撃を全てかき消す設置型の術で輪音の必殺技の1つでもある。


そして内ポケットからメカニックな感じの溢れる剣の柄、魔装を取り出す。魔装とは魔力を込めることによって性能を発揮する。魔力を刀身や槍頭に変えて使うために使用していない状態では少し不恰好に見えてしまうことも多々ある。


【バイブレーションブレード】


輪音は魔力を込め、刀身を出現させる。西洋の剣を模したモデルのもので諸刃である。振動する魔力の刃で硬化されたゴーレムの体をあっさりと切り裂く。自分の勝利を確認した輪音は魔装を仕舞い、ふぅと小さく息をこぼす。


圧倒的な勝利に周りから拍手喝采が巻き起こる。


「すごかったね、朝霧君」


「うん、すごいよ。あれは。何がすごいって見た目はそこそこ地味なのに1つ1つの魔法がとてつもなく強力なことだね。最初のと最後のは人間が食らってたら死んでるよ」


生徒会長の戦いぶりを見て簡単する愛華に柊が少々解説をしているとそこに輪音と美姫がやってくる。


「すごいと言えば君もだな。輪音の魔法は一見地味なものが多いが威力は絶大、振動魔法というのは恐ろしいね」


「美姫の付与魔法だってそうでしょ。それはさておきさすがは桜先輩の弟さんってだけあって将来有望ね~」


どうやら柊のことはすでに知られていたらしい。


「どうも。俺のことは姉から聞いたんですか?」


「そう、強化魔法の使い手だって聞いてたけど回復魔法もできるなんてまさに最高の組み合わせね」


「そうでしょうか。先輩のアンチインパクトを無傷で破れる気はしないんですけどね」


「さらっと傷負えば破れるって言ってるな」


美姫が柊の言葉に反応する。


「強化魔法がありますからね。重ねに重ねれば不可能でもないでしょう」


「いつか試してみたいわね。それでお願いなんだけど柊君、今日私と一緒に帰ってくれないかな?」


「・・・えっ?」

魔法学園の強化術師みたいな感じですがあくまで癒し手です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ