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11th listening

撫子

「ほんと、ようやくとしか言いようが無いわね。下手すると年をまたいじゃうんじゃないかと思ったけど、なんとか年内に始められたみたいよ」

東真

「……前回の改善から一転、また唐突で主語が抜けた話始めか……」

撫子

「あんだけ好き放題バカにされて、それでもあんたに気を遣うほど、あたしはお人好しじゃありませんっての!」

東真

「はて……覚えの無い話だな。私が何かしたか?」

撫子

「これだから自覚の無いやつってのは……はー、まあいいわ。いつものことだけど、細かいことにこだわってると話がいつまで経っても進まないからね……」

東真

「それは……」

撫子

「『それは私の台詞だ』とか言ったら今度こそマジで切れるわよっ!」

東真

「……う……」

撫子

「さーて♪ 邪魔なのが口閉じたところで本題にいくわよー♪」

東真

「邪魔だと思うなら何故に私をここへ呼んだんだ……」

撫子

「はい♪ 雑音は聞き流して話を続けまーす♪ 実際もうどれくらいかしらね……二か月? 下手すると三か月? そんなビックリするほどのブランクを空けて、やっとこそさこの作者が新連載を開始しまーす♪」

東真

「ほお。本当にようやくだな。下手をするともう書くのを止めたと思っている方のほうが多いんじゃないのか?」

撫子

「そこの意見に関しては悔しいけど同意だわね。実のとこ、ほとんどの人が見限ってると思うわよ。少なくともあたしが読み手なら、間違い無く見限るわ」

東真

「そうしたところの切り捨て方は人間、潔いからな。物の役に立たんと思えば切られるのは致し方ないだろう」

撫子

「でもそんなことは気にしたって仕方ないからね。離れてく人は離れてくし、残ってくれる人は残ってくれる。そして新作を出せばうまくすると新しい人も読んでくれる。物事は常に希望的な見方をしないとさ♪」

東真

「ふむ。確かに苦境で悲観的になっても何も好転せんからな。楽観的思考は時に行動する上で重要なことではある」

撫子

「マイナス思考は運も寿命もすり減らすからねー……ほんと大事よ、プラス思考って。たとえそれがカラ元気であっても、無理やり良いほうへ思い込むのも時には必要……と」

東真

「で、作者はそのカラ元気でどうにか復活したというわけか?」

撫子

「どうかしら……正直な感想を言えばせいぜい七割くらいじゃない? まず三作品同時執筆なんてバカやってるから、ペースがガタガタだし、絶不調は脱したけど、まだ中不調ってところじゃないの?」

東真

「そうなると新連載とやらも、まともに連載できるのやら心配だな……」

撫子

「ま、そこだけは心配いらないでしょ。何せこの作者、強迫神経症気味だからね。連載を始めたからには死んでも書き切るわよ。だってそれくらいしか能が無いんだから」

東真

「うーん……まあ、譲れない一線のようなものがあるのは良いことかもしれないが、本当に作品を書き切るために死なれでもしたら笑い話にもならんぞ……」

撫子

「真に受けるんじゃないわよ。喩えよ喩え。まさかほんとに死んじゃうほど無理するはずないでしょうに」

東真

「しかしお前のここまでの口振りだと、この作者は本気でそこまでしそうな雰囲気だが……」

撫子

「あー……そうねえ……まず無い……いや、ほぼ無い……じゃなくて、多分……無い?」

東真

「危なっかしいな! それだとかなりの高確率じゃないか!」

撫子

「だけどそれも面白いんじゃないの? 今日日、何かに命を懸けられるってある意味では幸せだと思うけどなあ」

東真

「む……それも真理か。確かに短い人生、命を賭してまで行えることがあるのは幸福だとも言えるかもしれん……」

撫子

「そういうこと♪ だからあんまり深刻に考えないで生暖かく見守って上げましょ♪」

東真

「そうだな。そうでなくとも別に我々とは関係の無い話……ん?」

撫子

「何? いきなり変な声出して」

東真

「いや……特に大したことではないんだが、少しばかり気になってな……」

撫子

「何が?」

東真

「私の覚えに間違いが無ければ、確かお前はこの番組(という体の文章)は十二回で終いだと言っていたように思うが……」

撫子

「そうね。そう言ったわ」

東真

「だとすると、おかしくは無いか?」

撫子

「何がよ」

東真

「今回、話した内容からして、もうこの番組(という体の文章)で語るべきことは語り尽くしたんじゃないのか……?」

撫子

「あ、そういう疑問か。そうね。作者の気分転換は済んだ。新連載も始めた。この番組(という体の文章)でやるべきことはもうやり尽くしたって思うわよね」

東真

「うむ……」

撫子

「ところがどっこいしょ♪ ちょっとしたサプライズがまだ残っていたりしまーす♪」

東真

「……は?」

撫子

「はい♪ そういうわけで今回はここまでー♪ また次回にお会いしましょー♪」

東真

「な、ちょっ、ちょっと待てっ! そんな尻切れトンボな話の終わらせ方があるかっ!」

撫子

「ちなみにもう明言した通り、次回が最終回でーす♪ そして最終回には、ゲストが登場♪ それに加えて今言ったサプライズ……発表がございまーす♪ 楽しみにするほどのことじゃないけど、それなりの気持ちでお待ちください♪ ではまた次回ー♪」

東真

「おまっ……ササキッ! だから最後まで私を無視して話を進めるなというのが分からんのか貴様はっ!」


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