表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

教え子が先生になり、私より老け

作者: ヤスヤナ
掲載日:2025/12/30

不老不死の先生(♀)×元教え子で今新米先生(♀)


ギャグで百合。

「じゃ、自己紹介してもらおうか。

高校生になったばかりだしな。

もしかしたら他の授業でしたかもしれないが、先生はよく知らないんでね」


そして、はじまる自己紹介。

名前だけ言う人もいるし、特技や趣味を言う人もいる。一発ギャグをする人はいないらしい、まあ、滅多にそんな勇者はいないが。


『春だなあ』

なんとなく、私は思う。

季節は廻り、またはじめから。

先生の私も、はじめから教えないといけない。


この子たちも、すぐに私よりも老け。


「よし、終わったな。

じゃ、授業はじめるぞ」




『勉強は何の役に立つか?』

と、生徒たちは思っているだろうんだろうな。

昔から聞く文句、だし。


授業をしながら思う。


学校で教わること。数学や現代文や日本史など。


『役に立つのか?』

そう思いながら、なんとなく授業を受ける。いい大学に入りたいから、いい人生にしたいから。何の役に立つかはわからないが、とにかく頑張る。中には、役に立たないからと勉強を頑張らない人もいる。


だが、考えてほしい。


先生である私の苦痛を。


『生徒にこんなことを教えて何の意味があるのか』

そんなことを思いながら、教えないといけない。

私の場合は、永遠に。


冬が終わり『やっと終わったか』と思っていると、春になり、またイチからやり直し。その繰り返し。それを永遠と。


何だ? 罰なのか?


「はい、じゃあ、問題を解こう。気楽にしよう、気楽に、間違えても大丈夫、間違えたら解き方を理解すれば大丈夫だから。そしたら次からは間違えなくなるから。

時間は5分。開始」


まあ、私が先生である以上、頑張って教えないといけないのだが。




「さて、あの生徒たちはどんな人生になるか」

息を吐く。


廊下、私は職員室へ向かいながら歩く。


ああ、生徒たちの視線がうるさい。


「せんせーい!」


突然、後ろから抱きつかれる。


「本物の先生だ、変わらず可愛らしいままで。ああ、可愛い可愛い」

「頭を撫でるな」

「態度もあの頃のまま。可愛い可愛い」

まったく、とため息を吐く。


「お前も先生だからな? 生徒のいる所でこんなことするな」

「ちぇっ。じゃ、職員室でします」

「それもやめろ」


元教え子、かつ、生徒だったとき自己紹介で一発ギャグをした、勇者。

私より背が高く、老けている、元少女で今女性。

老けている、と言っても、20代前半の新米教師だが。私は18歳で止まっているから、老けていることは間違っていない。


不老不死で先生の私と、元教え子で今先生のコレ。


「先生! 今日も弁当作ってきましたよ!」

「いらん」

「じゃあ、何食べるんですか? 包丁持ったら危ない人なのに」

「コンビニ弁当」

「私の方が強いですね、先生に対する愛が」

「知らん」

「さ。私とお揃いの弁当食べましょ」

「お揃いと聞いて余計食べたくなくなった。

私は、お前の弁当よりもコンビニ弁当の方が愛が強い」

「…泣きますよ?」

「先生だよな?」

「はい、貴女に一目惚れした、元教え子で、今先生です」


「…何で先生になったんだ?」

「先生になりたかったのでなりました。貴女のおかげですよ。まあ、色々考える所がありまして」

「そうか。

なら…」

「まあ、一番は先生の近くにいたかったので。結婚しましょ? 弁当作ってる時点で恋人」

「転勤しろ」


今年は、いつもよりも疲れそうだ。

だが、私の教えが無駄ではないのなら。


しかし。

イチからか、やれやれ。

ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ