絆の証と、愛の返礼
購入した藍色と朱色の梅結びの根付を手に、美優は自分の財布から代金を支払った。そして、朱色の根付を彩花の掌にそっと乗せた。
美優: (彩花の目を真っ直ぐに見つめ)
「改めて、彩花。昇進祝いだ。そして、これは私たち二人の絆の証だよ。これからも、この結びつきを大切にしよう。」
彩花は、その真摯な言葉と贈り物に、思わずにやけてしまうのを止められなかった。その表情は、普段の真面目な橋本巡査長からは想像もつかない、満面の笑みだった。
美優: (彩花のあまりの喜びように、愛おしさがこみ上げ、軽く頭を小突いて)
「ばーか。そんな顔していたら、周りの人に見られてしまうだろう。」
彩花: (頭を振って笑いながら)
「見られてもいいです! 美優の『絆の証』ですもの! ありがとう、美優。」
そして、彩花はすぐに美優の隣の棚に目を向けた。
彩花: 「私も、何か美優に買いたいです! 美優の巡査部長への昇進祝いと、私への昇進祝いのお礼です!」
彩花は、再び熱心に商品を探し始めた。美優が、仕事中にも使えるような実用的なものを好むことを知っている彩花は、九谷焼のシックな模様をあしらった小さなペン皿を見つけた。それは、デスクに置いても目立ちすぎず、しかし美意識を感じさせる一品だった。
彩花: (ペン皿を手に取り)
「美優、これならデスクに置けますよ。昇進後の書類仕事、頑張ってくださいね。」
今度は彩花が代金を支払い、巡査部長となった美優へと丁寧に手渡した。
美優: 「ありがとう、彩花。早速、私専用の公務の相棒とさせてもらうよ。」
お互いに贈り物をし合った二人の間には、公の場であるにもかかわらず、深い満足感と、満たされた幸福感が漂っていた。二人の愛の絆は、この金沢の伝統工芸品によって、新たな形で固く結ばれたのだった。




