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葛藤の上に花は咲く  作者: 優月


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階級を超えて掴んだ栄光

昇進の話が出てからの1ヶ月間、美優と彩花は、文字通り「勤務」と「2人の時間」、そして「昇進に向けた勉強」の三つ巴の生活を送った。


特に美優は、固辞していた巡査部長の打診を正式に受けるため、管理能力やリーダーシップに関する研修資料を読み込み、多忙な業務の合間を縫って学習に励んだ。彩花もまた、昇進試験の受験を決意し、美優と過ごす「勉強会」の時間を、時には本当に昇進試験の対策に充てた。


二人の愛は、この過酷な期間、**「支え合う力」**として最大限に発揮された。美優は彩花の過去問対策を手伝い、彩花は美優の疲労を労った。


そして、2ヶ月後。


二人揃って、署内で正式な吉報が届いた。


上村美優は巡査部長へ、橋本彩花は巡査長へ、それぞれ昇進することが決定したのだ。


その日の「勉強会」は、文字通りの祝賀会となった。


彩花: 「美優! やりましたね! 巡査部長ですよ! 本当におめでとうございます!」


美優: 「ああ、彩花も巡査長! 君が私の隣に並び立ってくれることが、何よりも嬉しい。二人で乗り越えた試練だ!」


二人は、抱き合って心から喜びを分かち合った。階級は一つ離れたものの、二人の愛の絆は、階級が上がったことでさらに強固になった。


二人の昇進は、女子寮内でも話題となった。


特に、美優と彩花が、毎週末、彩花の部屋で静かに会っていた事実は、「秘密の室内デート」ではなく、「昇進に向けた熱心な共同学習」として解釈されていた。


寮内のごく一部の人々(特に寮長や、規律に厳しい年長者)からは、


(「やはり、上村巡査長と橋本巡査は真面目だ。週末の夜も、二人でコツコツと行っていた『勉強会』の成果が、巡査部長と巡査長への同時昇進という形で出たな。あの真摯な姿勢を見習うべきだ。」)


と、二人の昇進を寮内での真面目な学習の賜物だと認識されていた。


(実際は、彼らが重ねていた「勉強会」の主な内容は、愛を深めるための抱擁と会話であり、勉強は副次的なものだったが、二人はその誤解に苦笑しつつも、心の中で感謝した。)


この誤解が、二人の秘密を完璧に守る盾となってくれたからだ。上村巡査部長と橋本巡査長として、二人は新たな、そしてより責任の重い日常へと踏み出すこととなった。



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