表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
葛藤の上に花は咲く  作者: 優月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

65/93

秘密の共有と、最後の助言

加藤警部補の温かい言葉と「教官」という呼びかけで、美優と彩花は完全に心を許した。二人は、これまでの秘密の愛の営みを、恩師に正直に吐露し始めた。



美優: 「はい、教官。私たちは……非番の時に少しの時間だけドライブやデートを重ねています。そして、毎週末、寮の私の、いえ、橋本巡査の部屋で会っています……『勉強会』と称して。」


彩花: 「そして、一度だけですが、無理をして1泊2日の旅行にも出かけました……。ずっと、誰かに知られるのが怖くて、苦しかったです。」


二人の告白に、加藤警部補は驚くよりも早く、深く頷いた。

彼の目は、二人の「真面目さ」が故の苦悩と、その中で懸命に愛を守ろうとする「真摯さ」を理解していた。


加藤警部補: 「そうか、そうか。よく話してくれた。立派だ。その『勉強会』とやらは、お前たちの大切なガス抜きになっているんだろう。」


加藤警部補は、優しく、しかし確固たる声で二人に伝えた。


加藤警部補: 「いいか、困ったことがあったら、警察学校での剣道指導後、いつでもここに寄って、私に話しなさい。私は、お前たちが道を外さない限り、全力で味方だ。教官としても、元刑事としても、お前たちを守る。だから、一人で抱え込むな。」


その言葉は、二人の背負っていた重荷を、半分以上引き受けてくれるかのようだった。


そして、別れの時間が近づき、美優と彩花が談話室を出ようとしたその時、加藤警部補は二人の背中に向けて、最後の、そして最も重要な助言を投げかけた。


加藤警部補: 「上村、橋本。」


二人は立ち止まり、振り返った。


加藤警部補: 「バレないようにな。お前たちの愛は、まだ公には認められていない世界にある。プロとしての緊張感は忘れるな。」


その一言は、やはり警察官としての厳しい現実を突きつけるものだった。しかし、加藤警部補は続けて、温かい言葉で締めた。


加藤警部補: 「あと、自分を律することは良いけど、自分に負けるな。 辛い時こそ、お互いを責めるな。お互いに支え合え、な。」


加藤警部補は、二人の愛が真摯で、本物であることを知っている。その愛こそが、彼女たちを強くし、職務を全うさせる原動力だと信じていた。


二人に、温かく力強い微笑みを見せる加藤警部補の姿に、美優と彩花は改めて感謝の念を深くし、心の中で「誓います、教官」と約束し、談話室を後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ