恩師と談話室と
(そんな状況が何回か続いた、とある指導日。指導後に警察学校の談話室で、恩師の加藤警部補と上村、橋本の3人はお茶を飲んでいた。)
その日の剣道指導を終え、美優と彩花は、警察学校の談話室にいた。
応接用のソファに座っているのは、二人の警察学校時代の恩師である、加藤警部補だ。談話室は静かで、指導後の熱気が冷めていくような、穏やかな時間が流れていた・・・
加藤警部補は、温かいお茶を一口飲んだ後、満足そうに美優と彩花を見つめる。
加藤警部補: 「二人とも、ご苦労だった。今日の指導も、実に素晴らしかったぞ。特に、あの連携。上村、お前が全体の流れを把握し、橋本、お前が細やかなフォローを入れる。あの阿吽の呼吸は、指導員として、もはやベテランの域だ。」
美優: (姿勢を正し)
「ありがとうございます、加藤警部補。橋本巡査のサポートがあったおかげです。」
彩花: (真面目な顔で)
「恐縮です。上村巡査長の指示が的確ですので、私どもも動きやすいのです。」
(二人はあくまで公的な言葉を交わすが、その視線は一瞬で互いの感謝を確認していた。)
加藤警部補: 「謙遜するな。指導力が高いのは確かだ。それに、お前たち二人は、卒業してからずっと同じ署で、しかも同じ教場出身だ。現場でも、よく連携が取れていると聞いている。」
(加藤警部補は、ここで少し微笑みを深めた。)
加藤警部補: 「思えば、お前たちが在校生の時から、上村の周りにはいつも橋本がいた。上村が少しでも難しい顔をしていると、橋本はすぐに声をかけにいく。卒業後も、二人で切磋琢磨していると聞くと、私も嬉しいよ。」
美優と彩花は、加藤警部補の「上村の周りにはいつも橋本がいた」という言葉に、一瞬だけ、顔を見合わせた。
その瞬間、二人の胸には、「恩師は、私たちの特別な絆に気づいているのではないか」という、甘い緊張感が走った。
美優: (冷静さを保ちつつ)
「はい。橋本巡査は真面目ですし、私にとって、信頼できる、なくてはならない存在です。」
彩花: (少し頬を染めながらも、真剣に)
「上村巡査長は、私にとって、常に目標であり、最高の師です。これからも、巡査長を見習って精進いたします。」
加藤警部補は満足そうに頷き、再びお茶を飲んだ。二人は、恩師の目には、自分たちの「真面目すぎる愛」が、「真摯な友情と指導員としての強い連携」として映っていることに、安堵と、密かな喜びを感じるのだった。




