約束の終わりと始まり
様々な思い出と真実を語り合い、お互いの心が完全に満たされたとき、二人は自然と顔を見合わせた。言葉はもう必要なかった。
そして、二人は静かにキスをし始めた。
それは、派手な情熱ではなく、安堵と確認を込めた、穏やかで長いキスだった。硬い制服の下に隠していた互いの愛情が、この唇の触れ合いを通じて、静かに、深く交流する。
彩花の部屋には、完全な沈黙が走った。隣の部屋から聞こえるかもしれない喧騒も、二人の耳には届かない。ここは、音を立ててはならない、最も静かな聖域だった。
唇をそっと外すと、美優と彩花は、二人とも柔和で、極上の幸福に満ちた表情をしていた。この、誰にも邪魔されない時間、誰にも知られない場所で、愛する人と心を通わせること。二人にとって、この瞬間が何よりも代えがたい最高のひとときだったからだ。
二人は、そのままソファーに座り直し、肩を寄せ合い、ただ静かに寄り添った。美優は彩花の髪に頬を寄せ、彩花は美優の腕に手を絡める。その和やかな時間が、静かに、しかし濃厚に過ぎていった。
そして、あっという間に、二時間が経過した。
美優: (時計を見て、名残惜しそうに)「……もう、時間だね、彩花。今日の『勉強会』は、ここで終了しなくてはいけない。」
彩花: (顔を上げ、寂しさを滲ませながらも)「はい、美優。でも、大丈夫。これでまた、一週間頑張れる。」
美優: 「ありがとう、彩花。次に会える日を、私も心待ちにしている。また、誰にもシフトが入っていない夜を狙って、君の部屋で『勉強会』をしよう。その時は、もっと長く……夜通しの勉強会ができるといいな。」
彩花: (その言葉に、希望に満ちた笑顔を見せる)「はい! 次の『夜通しの勉強会』を楽しみにしています、美優!」
二人は再び、固く、しかし静かに抱きしめ合い、この秘密の時間を終わらせた。美優は、彩花の部屋を出る際、「また必ず来る」という無言の約束を込めて、彩花の手にそっと触れた。
扉が静かに閉まり、美優は再び「上村巡査長」として、自室へと戻っていった。




