露天風呂にて(1)
(浴衣に着替えるのももどかしく、二人はすぐに湯に身を沈めた。
温かい湯が、疲労の溜まった体と、張り詰めていた心を一気に解きほぐしていく。)
美優: 「はぁ……最高だ。この温かさ、この静けさ……。」
彩花: 「美優…。 …。『したいこと』の一つ目を叶えましょう。」
(彩花はそう言うと、持参したタオルと石鹸を取り、湯船の縁に上がり、美優の背中へ回った。)
彩花: 「背中を流し合いっこ、ですよ。美優の頑張り、全部、この手で洗い流しますね。」
美優: (感動で声が震える)「彩花……。ありがとう。こんなことを、君にしてもらえる日が来るなんて……。」
(彩花は丁寧に、優しく、美優の硬くなった背中と肩を洗っていく。その手の動きには、日頃の激務への労いと、愛情が込められていた。美優は目を閉じ、その優しさを全身で受け止めた。)
美優: 「…彩花、今度は、私の番だ」
美優の背中を流し終えた彩花に代わり、今度は美優が彩花の背中を優しく洗う。
美優:「…彩花も、本当によく頑張った。この温もりで、また明日からの活力を養おう。」
(背中を流し終え、再び湯船に浸かる。
二人は、自然と肩を寄せ合った。
美優は、湯の中で、彩花の日頃の業務で少し荒れていた手のひらを取り、そっと優しく撫で始めた。)
美優: 「(優しく、囁くように)二つ目の『お互いの頑張りをねぎらう』だよ、彩花。
この荒れた手のひらを見るたびに、君がどれだけ真面目に、誠実に職務を全うしているか分かるよ。
・・・ご苦労様。」
彩花: (湯気で赤くなった顔で、美優の優しさに耐えきれず)
「美優……っ、ありがとう……。本当に、今日まで頑張って良かった……。」
(露天風呂には、湯の流れる音と、二人の愛おしい囁き声だけが響いていた。
二人は、誰にも邪魔されないこの場所で、ゆっくりと、愛を深めていくのだった。)




