愛への解放
「キスより話!」と笑い合った後、彩花は計画ノートを手に取り、美優に尋ねていた。
彩花: 「ええと、じゃあ、美優。次は旅館のチェックイン後の流れを確認しましょう。まずは荷物を置いて、すぐに露天風呂へ直行でよろしいですか? 私、もう待ちきれなくて!」
美優: 「そうだね。それがいい。露天風呂でゆっくり温まってから、個室での夕食に備えよう。……よし、巡査長の許可が下りたぞ!」
(美優は冗談めかして胸を張り、笑う。すると、彩花はそれに釣られて、いつもの癖で言葉を発してしまった。)
彩花: 「やった! ありがとうございます、巡査長!」
(言った瞬間、彩花はハッと口元を抑え、顔を真っ赤にした。)
彩花: 「あっ……! ご、ごめんなさい、美優! つい、癖で……!」
美優: (美優は優しく笑いながら、彩花に人差し指を向け、茶目っ気たっぷりに注意する)
「巡査長じゃないぞ! ここはもう署じゃない。制服も着ていない。『美優』、だ。いいか、彩花。ここでは、私はただの美優。君の、階級なしの恋人だ。」
彩花: 「うう……ごめん、美優。こんなに自由な空間なのに、体がまだ『上官への敬礼モード』から抜け出せてないみたい。恥ずかしい……!」
美優: 「気にしなくていいさ。それが、私たちがどれだけ真面目に職務を遂行してきたかの証拠だよ。だが、今日は、その真面目さを少しだけ緩めよう。さあ、もう一度。今の私に許可を求めなさい。」
彩花: (深呼吸をし、美優の目を見つめて)「はい。美優。露天風呂に直行して、二人でゆっくり過ごす許可をいただけますか?」
美優: 「(満足そうに頷き)もちろん、許可するよ、彩花。」
美優は彩花の手を取り、その手の甲にそっとキスをした。二人は、階級という名の制約を一つ解き放つことができた喜びを分かち合い、列車が走る音をBGMに、再び愛おしい会話を続けた。
二人は向かい合って座っているが、テーブルの下ではしっかりと手をつないでいた…。




