激熱200W 2
机の上のローソクの火がゆらゆらと揺れている。少し大きな息をするだけでも消えてしまいだが、とても熱い火だ。
(絶対勝たなきゃいけない…というか、勝つことよりも負けないことを意識するべきか……)
「始めようかあーやくん、闇のデュエルを…」
かなさんは丁寧にトランプをシャッフルした後、山札を2つに割った。これはきっとあれだろう。
「かなさん、ショットガンシャッフルはカードを傷めるぜっ!」
待ってましたと言わんばかりの笑みを浮かべた。
説明しよう!ポーカーとは、トランプとかそっち系のカードで遊ぶゲームで、5枚の手札を捨てたり山札から補充したりして強い組み合わせ「役」をつくり、強い役を作った人が勝ちというゲームである。なお、派生型としてチップを使うタイプのものや、手札が2枚のタイプのものもあるぞ!
ちなみにお金を賭けてこのゲームをやってしまうと、赤いランプを付けた白と黒のツートンカラーの車が家の前に現れ、かっこいい制服に身を包んだ警察のお兄さんたちに連れていかれるらしいから絶対やっちゃダメだぞ!
ジャラララ!!
(いやショットガンシャッフルするんかい)
お互いに山札の上からカードを5枚取った。カードはめくらず机に伏せたままじゃんけんをし順番を決める。僕はグーでかなさんはパー、先行はかなさんだ。
ちなみに過去何度もかなさんとポーカーをしてきたが、片手で数えられるくらいしか勝てたことがない。それくらいかなさんは強い。
1ターン3回カードの交換が可能で、3ターン先取した方の勝ち。最速3ターンキルということだけは避けておきたいところだ。
1ターン目
「うっひょひょーい!!私もう交換なしでいいや!あーやくんお好きにどーぞっ」
(おいおい、めっちゃくちゃ微妙な手札やんけ…)
ダイヤの4とスペードの4がペア(同じ数字のカードが2枚ある役)、残りはダイヤの9と10そしてクローバー8。4のペアを捨ててうまいこと行けばストレート(5枚のカードが連番状態)が狙える。だがそれでミスったらブタ(役がない状態)に成りかねない。でももしも、かなさんがハッタリ張ってるだけだとしたら…
「ま、僕もバカじゃないんでね。普通に交換させてもらいますわ」
ツーペア(ペアが2つある)やスリーカード(同じ数字のカードが3枚)といった役はそこまで強くない
ならば、ここは無難にリスクを犯しておくべきだ。もし本当に強い役を一発で引いたとしたらそもそも僕に勝ち目が無いのでハッタリだと信じて強い役を作っておくのがいいだろう。
「よいしょお!」
僕が捨てたのは4ペア。2枚捨てたので山札の上から2枚引いた。
しかし、僕の手元にやってきたのはハートの2とハートの4。くそ!4を残しておけばスリーカードだったのに!
まあ気にしない気にしない。気にせずストレートになるようにうまくカードを引ければいいのだ。
「かなさん、本当に1枚もカードを入れ替えなくてもいいのかい?」
「ええ、もちろん。気にせずターンを進めてくださって」
すごい、表情1つ変えずじっと手札を見ている。もし日本にカジノがあったら彼女はどうなっていたのだろうか想像が膨らむ。
もう一度、2枚捨てて2枚引く。
「お?おう…おうおうおう!」
「なんか良いのが来たの?」
「僕ももう交換しなくていいや!この勝負一本目は貰ったぞ!」




