第7話 三和子とメグミ
「サトル君は三和子の部屋の合鍵まで持っているんですか?コレで付き合っていないのならセフレなんですね?」
また突拍子のない事を言い出す松坂さん要注意人物です。いや危険人物でした。
「違いますからね寝ているのに起こすのは大変だろうと言ったら合鍵を美和さんから持たせれたんですよー!」
「なぁにぃ!女は黙って準備する!」
「何をですかー?」
「そりゃあれで……もじょもじょ……」
やっぱりこの人は危険だと僕の危険察知アラームがビンビン鳴っている!
一応チャイムを鳴らしてから鍵を開けて松坂さんと部屋の中へ入る。
「美和さん具合はどうかな?」
「サトルさん」
「はい!」
「約束!」
「えっ?」
「三和子と呼んで!」
「あ、はい三和子さん熱は下がりました?」
「お陰様でサトルさんありがとうございます。この礼は必ず身体で払います!」
ああ、私サトルさんに言っちゃったわ!
「なに言い切っているのよ私もいるのよ」
「ゲッ!メグミ!」
「ゲッ!とは失礼ね。ねーサトル君!」
松坂さんは態と僕の腕に抱きついた。美和さんを見て愉しんでいるんだ。
「なっ!メグミ!離れなさい!私のサトルさんなのよ!」
え?僕の所有者美和さんなんだ。
いつ決まったの?
嫌よとあっかんべーをする松坂さん今の子もするんだと僕は感心してしまった。
「あー、三和子さんご飯はおじやが良いかなそれとも普通の食事にする」
「私生姜焼きにしてサトル君」
「くっ!メグミあんたね!サトルさん私もそれでお願いします」
「おつけ、任せられた!」
サトルさんはスーパーのレジ袋を持ってキッチンに行った。
「所でアンタ何故サトルさんと一緒なの」
「途中で会ったのよ彼とね。ねぇ三和子は知っていたの彼大学院卒なんだってあの有名大学だよ」
「最近偶然知った」
「そうなのね彼将来有望なエリート予備軍じゃない私も参加していい?」
「ダメよサトルさんは私のモノなんだから
メグミ絶対ダメだからね!」
「そんな事言わないでコレあげるからさ」
メグミは私に小さな箱に入った物をくれた。
「なっ!薄々のゴム!」
「ほら枕の下に入れときなさい」
気付いたら私は枕の下に入れていた。
「途中で私だけコンビニによって店の棚の在庫全て買ったのよ三個しか無かったけど一つ三和子にあげるよ」
「……あ、どうも……」
あ~あ、ゴム一箱でメグミの参加を許してしまった……
自分で買いに行くのは恥ずかしくてありがたいけどメグミが二箱なのはなんかモヤモヤする。
「ねぇ、三和子サトル君とやったんでしょうアンタが襲ったんだよね」
なんか尋問を受けている気がするけど
気の所為?
「お、襲ってないわ合意よ!お互いの合意なんだからね!」
「それでハッチャキ過ぎてアンタ熱出したのねサトル君本調子じやないのに……
本調子のサトル君とても気になるんだけど私……サトル君に押し倒されたら女の力では抵抗できないから私サトル君を受け入れるしか無いよね三和子」
「抵抗しろよ!」
三和子の声はとても低かった。
「出来ましたよリビングで食べます?
寝室だと匂いが篭りますよ
み、三和子さん移動出来ます?」
「はい!サトルさんが抱えてくれれば大丈夫です」
ジト目で美和さんを見る松坂さんその視線を逸らす美和さん。
「どうしたの?」
「ああ御免なさいサトルさんまだ調子が出ないみたい」
「無理しないで下さい」
このアマ!態とらしくサトル君にベタベタしやがってクソッが!
ソファを背に美和さんを座らせ僕と松坂さんは美和さんの対面に隣同士座る何故か美和さんの表情が険しいような気がするんですが……
このアマ!態とらしくサトルさんに触るな!何太ももに手を置いている!クソッが!
「大変美味しゅうございました。
ありがとうございますサトルさん」
「いいえ、どう致しまして」
「サトル君今度私が手作りご馳走を作るわ
期待してね」
「あ、御免なさい僕女性の手作り食べられないんですよ。すみません」
「え?あの噂って本当だったのね私こそ御免なさい!でもレストランとかお店の物は平気なんですのね」
「平気と言うか余り高額で無い物なら」
うほっ!庶民派だ!無駄に金を使う馬鹿じゃ無いんだ!
「メグミ!口に出てるわよ」
「あら、ごめんあそばせ失礼しました。
では後日連絡しますのでスマホを出してください」
「えっ?」
僕はなんの抵抗も無く松坂さんにスマホを渡してしまった。
驚き固まる美和さん!
僕にスマホを突き返す松坂さんとてもデジャヴを感じるのですが……
あっ!またパスコードを見られた。
業務用の連絡先しか無いしあ、三和子さんのがあった。ただそれだけね。
「はい、スマホありがとうございますサトル君私の事色々入れときました」
アプリを見るとGPSが二個並んでいた。どっちがどっちか分からないですけどあっ名前が入っていた。二人の女の子のGPSなんて束縛系二股ヤリチンチャラ男みたいでなんか嫌だなと思った。
松坂さんが立ち上がり冷蔵庫がらさっきのスーパーから買った缶酎ハイとスポーツドリンクとおつまみの惣菜を持ち出して来た。
「はい、三和子はコレね」
スポーツドリンクを渡す僕と松坂さんは缶酎ハイです。
「その前に三和子さんは薬を飲んで下さい
僕が用意します」
皆んなが席につくと宴会部長の松坂さんの音頭で始まったのだった。
「三和子の全快祝いで乾杯~!」
「「乾杯~!」」
プッシュ!
「サトル君も飲んで飲んで三和子もスポドリ美味しいよ」
何故か僕を睨む美和さん松坂さんでしょうよ。
「三和子さんもスッカリ元気になって一安心出来たよ」
「ふう、サトル君帰りは送ってよ」
「え、勿論です」
「部屋に帰ってからシャワー浴びるの面倒だから途中で何処か寄って行きましょう
あの新しく出来たラブホなんてどうかしらサトル君も行きたいでしょう?」
「なっ!メグミ!」
「ラブホですか?対して興味ありませんけど女性もですけど」
「シャワー浴びるだけだよ」
「まあそれなら……」
「駄目!駄目だよ!絶対駄目よ!」
「え、三和子さん?」
「そうだ!私お風呂に入りたいです!
熱で汗いっぱいかいたし、髪も洗いたいわ!だからサトルさん私のお風呂手伝って欲しいの!」
「そうですね今用意します」
ジィーっと私をみるメグミ。
「何よ」
「別に」
なんかニヤつくメグミ。
「私も三和子のお風呂手伝うよ!三人で入ろうよ」
「えーー!アンタヤル気なの!」
「嫌だなぁ、三和子の方がヤリたいんでしょう?」
「ち、違うわよ……」
「こっち見ろや!」