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エピローグ

 梅がちらほら咲き始め、蝋梅は華やかな香りを漂わせている。木々の間から春の陽光がいっぱいに差し込む山道。

 そんな大江山の山道を、若い商人風の男が一人歩いている。成人しているようだが、総髪を頭のてっぺんで結んでいる。日の光を受けると茶が透ける髪はつややかだ。鼻筋の通った彫の深い顔には生気が満ち溢れている。頬には赤味が差し、しっとりしている。若者は風呂敷に包んだ徳利を大事そうに抱え、山道を登っていく。

 若者が歩くけものみちには祝福するように、小花の花びらがところどころ舞い、見えない華の精に導かれているようだ。

 その若者の目の前に、突然、畑と家屋が三つ現れる。その光景に若者は目を潤ませ、足を速めた。

 遠くで手を振る人影を目指しながら。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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