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SFC サンダースピリッツ

SFCのマイナーゲームをやってみた感想文です。

これ、面白いですよ。

SFCの横スクロールシューティングとしては、ダライアスツインなんかより遥かに完成度が高い傑作級だと思います。グラディウスなどとはまたテイストが違うので、一概にどちらの方が優れているかと比較は出来ませんが。

では、なぜこれほど良く出来たゲームがSFCのソフトの中でメジャーな作品になれなかったのかと云えば、それは『出すハードを間違っている』からだと思えました。

この色使い、単純な操作、背景の動き、キャラのデザイン、それら全てが完全にメガドライブのゲームです。プレイ動画だけ観て、これがSFCのソフトだと思う人がいるでしょうか?

おそらく開発当時、MDよりSFCの方が圧倒的に勢いがあったのでSFCから出したのでしょうが、今になってみればこのソフトをMD用で出していればMDの名作として誰もが知るような名作になっていたんじゃないかと思います。ゲームそのものの完成度は非常に高いので。

このゲームの発売元は『東芝EMI』です。よく知りませんが、単純に目に付いたソフトを買ってプレイしてみているだけの私は、今まで他にタイトル画面で東芝EMIのロゴは見たことがありません。結構珍しい一本なのかもしれないと思いました。

裸ソフトで買ったので説明書も無く、ストーリーはよく分かりませんが、主人公の戦闘機が森の中や敵の基地内などに潜入しながら進んで行って、一番奥にいるボスを倒してステージクリアといったごく普通のシューティングゲームです。敵キャラはメカの魚とかグラディウスのビックコアみたいなのとかガンダム系のロボットとか、チャンポンな感じなのですが、他のSFCゲームからのパクリ感が無いのは、やはりMD然としたビビットな色調だからなんだと思います。ただ、背景の書き込みが非常に細密で、特に基地内の多重スクロールの奥行き感や巨大戦艦などの金属部分の陰影の表現が本当に良く描かれていたりして、そうした点も含めてそれら全てがごちゃまぜになっているというのがこのゲームの特長というか印象になっています。

ただ、やっぱり東芝EMIというメーカーはシューティングゲームとか作り馴れていないんだなぁと感じる点も多くあって、普通の攻撃ミサイルボタンがA。しかもオート連射無し。SFCコントローラーのAって一番外側で連射しづらいボタンです。レーザーとかホーミングとかのミサイル切り替えボタンがR。自機のスピード切り替えがL。ボタンはこの3つしか使いません。硬派というか潔いというか、分かりやすくて良いのですが、攻撃切り替えとスピード切り替えがそれぞれボタン一つなのでロータリー式で、これが非常に使いづらいんです。

例えば、スピードは4段階で狭いところなどではあんまり機敏に動いて壁にぶつからないように速度を下げられるのですが、2から1に下げるには1回4まで上げて、さらにもう一度Lを押すと1に戻るといった具合です。ミサイルも5種類、並び順も問題で、上下爆撃の次がホーミングになっていて、ホーミングから上下爆撃に切り替えようと思うと4回Rを押さなければなりません。直感的に逆回転で戻そうとLを押してしまう事も多く、いきなりスピードだけ変わって武器は変わらずなんて事も多くありました。

あと、このゲームの最大の問題点はBGMでしょう。BGMはSFCの全てのソフトの中でも最悪クラスだと思いました。これはもう小学生の鼻歌をそのままメロディにしたのかってくらい酷いです。苦笑を通り越して寒気がして鳥肌が立つくらい本当に酷いです。なぜ映像面とシステム面でここまでの完成度にこだわったのに、ちゃんとしたBGMを作らなかったのか。恐らくですが、このBGMって音楽を全く知らない自社スタッフが当時のDTMソフトにてきとうに音符を並べて、それっぽく繋がったものをそのまま採用したんじゃないかと思います。作曲家に頼む経費をケチったのがバレバレ。

大企業が『余っている技術を駆使して安く良い物を作って多く儲けよう』と、結局、名作になるかならないかってこういうところなんだと思います。

東芝EMIなど、技術的には非常に高いものを持っているのはこのゲームを見れば明らかなので、ここは一つ採算度外視でBGMまで徹底的にこだわって作ってメガドライブから出していれば本当に名作として残るタイトルになったんじゃないかと思います。

それくらい良いゲームです。

良く出来ているゲームだと思いました。

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― 新着の感想 ―
いつ書かれた内容かは存じ上げませんが、内容にいくつかの間違い勘違いがあるので感想を書かせていただきました。 また、Google検索でかなり上位にこの情報が出てきてしまう為、恐縮ですが訂正の意味も込めて…
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