二話 兎
1限目が終わり、さっきのことを輝夜さんに聞いてみた。
「ねぇ、さっきのことなんだけど。」
「ああ、さっきのことですね。私達の暮らしのことを言ってしまいますと、あなたは、兎になります。」
「ごめん、意味が分からない。」
「では、簡単にご説明いたしますね。うちには、代々受け継がれている、兎製造機があります。それであなたを兎にして、5カ月もすれば、あなたを殺めて鍋にします。」
「え、あ、ソウナンダー。ヨクワカッター。」
「わかっていただければ幸いです!」
正面を向く。えええええええええええええええ!!???!!いやいや、なにさらっとあんなこと言ってるんだよ!普通に殺人だろ!バッカじゃねえの!?もう、関わらないようにしよう!!
「只道。家から電話入ってるぞ。職員室に来い。」
「はい。」
先生に言われて職員室に行き、電話に出た。
「はい、いま、変わりました。」
「あ!仁紀!母ちゃんだよ!あのね家が燃えちゃったの!」
「は!?」
「それで母ちゃん、火傷がひどくて、3日入院することになったの。だから、悪いけど、3日間竹取さん家で暮らしてくれない?竹取さん家にも許可もらったから。じゃあ、あとはよろしくね!」
「えっちょっ!」
電話は切れてしまった。
いや、あんなこと言われたのにこんなことになるなんて。もしかしたら、秘密にしてても、殺されるかも……。まあ、なんとかなるといいけど……。