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二人は親友。

 只島は紀野の家に入った。「こんちは」

 彼らは2時間前に喫茶店で知り合い意気投合したのだった。

 リビングに移る。

 「飲み物いる?」

 「ミルクコーヒーで」

 「うぃ」

 紀野は一軒家に一人で住んでいた。只島はノートパソコンの置かれているテーブルの前に座る。それを開いてデスクトップから検索画面を表示する。

 「俺ってミルクコーヒーにはうるさいんだよね~」キッチンに移動した紀野は紙パックの牛乳とコーヒーを同時にコップに注いでいく。

 『うんこ トイレットペーパー ない 緊急』

 只島は『運 風水』で検索しようとして打ったら予測機能によりこのワードが表示された。少し前に会ったばかりで根拠は無かったが事後だと確信した。「汚い」呟いた。

 紀野はマドラーでミルクコーヒーを一度だけかき混ぜリビングに行き友人の前に置く。「風水か~。俺も最近検索しようと思ってたんだ。気が合うな俺たち」

 「うん」

 「俺はお前のことを親友だと思ってる」

 「俺も」

 爆笑だった。

 只島はミルクコーヒーを飲んだ。「おいしい」

 「だろ」

 紀野はテレビをつけた。二人の住んでる場所の近くで事件が起きていた。紀野はテレビを消した。

 「なんで消したん?」

 「俺ニュースは見ない。怖いから」

 「この時間にやってるバラエティ番組見よう」

 紀野はテレビつけて立った。「うんこするわ」フラフラしていた。カーペットごと彼は滑った。押し入れのふすまに頭から突っ込んだ。ふすまが破れる。頭を抜く。

 只島はふすまの奥に他人の指を見た。紀野はスグに身体で奥を隠した。

 紀野が彼を見た。眼が血走っている。「頭スッキリ♪」

 「イェイ♪」

 「向こう向いてて」

 「隠さなくてもいいじゃん」

 「いやいや・・・」

 紀野は彼に向こうを見させたあとにふすまをガムテープで塞いでトイレに入る。

 しばらくして只島はふすまを開けた。ラブドールが入っていた。

 「不快な思いにさせたくなかったんだ」

 後ろから紀野の声が聞こえた。

 「なんでテレビを消したの?」

 「暗いニュースは嫌だから消したんだ。うんこも事後だよ」

 「ありがとう。きれいさっぱり」

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