塩辛い三滴目
自分はなんでこんなにも何も出来ないのだろう
中学の頃は、もっと楽しかったはずだ。
中二の春は、もっと頑張れたはずだ。
高一の頃は、もっと純粋だったはずだ。
なのに。
友達の成功を願えなくなったのはいつからだろう。
仲良しカップルを妬ましく思うようになったのはいつからだろう。
テレビを点けず、ネットに浸るようになったのはいつからだろう。
こんなつまらない人間になってしまったのはいつからだろう。
ああ、そうか。自分はヒビの入った陶器なんだ。目には見えない小さなヒビ、だけどそれは確かにあって、大事な『なにか』を取り零していく。
告白をした時点で、幾ばくかの欠けがあったのだろう。
それを彼女は見透かした。
だから、ふられた。
至極単純な答えだった。
あの時は純粋に落ち込んだ。立ち直るのにも時間を要した。
でも今は、
欠けたものを勧めてしまう自分が嫌いだ。
友達の成功を願えない自分が嫌いだ。
道行くカップルを妬ましく思ってしまう自分が嫌いだ。
誰かに合わせてばかりの自分が嫌いだ。
所属感や見返りを求めてしまう自分は嫌いなんだ。
自分のすべてが嫌になる。
どうしようもない自己嫌悪。
いっそ、引き籠って、投げ棄てて眠ろう。
(ねえ、もしも全て投げ捨てられたら笑って生きることが楽になるの…?)
もう、、いいや。
死ななくて良いから、ずっと寝ていたい。
外を見て棘が刺さるなら、殻に隠っていたい。
こんな卑屈な考えしか出来ない自分を
歪んで歪に屈折した性格を、直したい。
『変わりたい』
読んでくださり、ありがとうございました
もう少しです。