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異世界転生でチートしてます……妻が。  作者: パセリ
第二章 セカンドライフはファンタジー
11/48

2-7

「大変申し上げ難いのですが、貴方の適性は『村人』です」

「は!?」

「ですから、村人です」

 浮かれながら辿り着いた、都市国家テーベイにある冒険者ギルド。受付の銀髪狐耳お姉さんに案内されて、俺一人奥の検査室とやらに通された。

 係の人に言われるがまま魔法陣の上で数秒待って、言われたのが「村人適性」だと。

 村人って何なんだ? 村の入り口で『ここは○○の村です』だとか、『武器はちゃんと装備しないと意味が無いぞ』とか、『疲れたら宿屋へ泊るのだ』とか言うのが向いてるって事なのだろうか。

「ちゃんと調べたんですか!?」

「調べましたよぉー! ですが、貴方の適性は村人なんですって」

 二十代後半頃の女性係員が拗ねながら、変わらぬ結果を伝えて来る。どうやら新人というわけでも無さそうで、検査が誤っているというわけでは無さそうだ。

「じゃあ、適性は村人でいいです。で、どんなスキルを持ってます?」

「……ありません」

「アリマセン? それはどういうスキルなんですか?」

「いえ、スキル名ではなくて、貴方は特にスキルを保有していません」

 ん、この人は何を言っているのだろう。よくわからないな。

「いやいやいや、俺転生してこの世界にやってきたんですよ!? チートスキルの一つや二つ持ってるのが普通なんじゃないんですか!?」

「どこの世界の普通なんですか! だいたい、そんな凄いスキルなんて、そうそう持っている人居ませんよ!」

「いや、でも俺の少し前に転生してきた、俺の元妻とかいう少女は凄い召喚スキルを持ってたんですよ! なのに、どうして俺には無いんですか!?」

「私にそんな事言われても困ります。その元奥さんが凄い人だったということではないのですか!?」

 えぇぇぇぇ。ただただ泣いていただけの幼い少女がチートスキルを持っていたのに、俺には無い!?

 確か、転生前には毎日馬車馬の様に働いていて、何となく仕事の評価も良かった気がするのに、俺にはスキルなし!?

 だが無情理にも、これがこの世界での現実であり、俺はチートスキルなどを一切持たない村人レベル1だった。

内容を少し修正いたしました。

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