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文明が滅びた近未来で、俺の万能ナノマシンが便利すぎて静かに暮らせない  作者: 月灯り庵


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リナ視点:……別に気にしてないけど

……なによあの空気。


湖畔。


静かな朝。


妙な距離感。


妙な会話。


妙な雰囲気。


「……」


私は遠目にその様子を眺めていた。


決して見ていたわけではない。


たまたま視界に入っているだけである。


重要。


「……」


主人公。


いつも通りの顔。


いつも通りの声。


いつも通りの態度。


エリシア。


いつも通りの無表情。


いつも通りの冷静。


……のはずなのに。


「……近いです」


あの一言。


「は?」


思わず声が漏れた。


何が近いのよ。


距離?


空気?


関係性?


全部?


「……」


いや別に。


特別な意味はない。


ただの会話。


ただのやり取り。


ただの状況。


……のはず。


なのに。


「……」


なぜか妙に引っかかる。


理由不明。


非常に不愉快。


「……別にいいけど」


誰にも聞こえない声で呟く。


本当に別にいい。


問題ない。


何もおかしくない。


だが。


視線が勝手に向く。


理不尽である。


「……」


……なんなのよあの微妙な空気。


楽しそうでもない。


甘すぎもしない。


だが妙に静かで。


妙に落ち着いていて。


妙に――


「……」


妙に腹が立つ。


「……は?」


違う。


今のなし。


意味が違う。


方向性が違う。


感情誤検知。


私は深く息を吐く。


冷静になれ。


落ち着け。


私は常識人。


理性側。


なのに。


「……あの人」


気付けば呟いていた。


「無自覚で厄介なのよね……」


原因を全て主人公に押し付ける。


合理的判断。


異論は認めない。


だが。


ほんの少しだけ。


本当にほんの少しだけ。


「……私の時はあんな空気普通なのに……」


言ってから固まる。


「は!?」


今のなし!!


絶対なし!!


意味不明!!


ノアがこちらを見る。


「どうかしましたか?」


「何でもない!!」


危ない。


非常に危ない。


私は顔を逸らした。


認めないために。


気付かないために。


自覚しないために。


そしてまだ知らない。


この感情が。


なろう系メインヒロインにおける


極めて強力な人気燃料


であることを。

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