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文明が滅びた近未来で、俺の万能ナノマシンが便利すぎて静かに暮らせない  作者: 月灯り庵


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世紀末に出現した謎の湖

荒野を移動中の一団がいた。


典型的な生存者グループ。


疲れた表情。

不足気味の物資。

終末世界らしい空気。


「……なあ」


先頭の男が立ち止まる。


「なんだ」


「この辺りって……湖あったか?」


「は?」


全員が顔を上げる。


視線の先。


ありえない光景。


「…………」


「…………」


「…………」


巨大な湖。


世紀末の荒野ど真ん中に。


完全に場違い。


「いや待て」


「地図に水源なんて……」


「あるわけないだろ……」


正論である。


さらに異常。


湖の中心。


「……建物?」


綺麗すぎる拠点。


湖の中に浮かぶ楽園。


意味不明。


「なんなんだあれ……」


「幻覚か……?」


「ついに限界か……?」


男が目を擦る。


だが。


「……消えない」


「現実……?」


「悪夢では?」


極めつけ。


──ドバァァァァァァ!!!


湖の中心で噴き上がる超巨大噴水。


「「「なんでえええええええええ!?」」」


規模が完全に災害。


世紀末の光景ではない。


「噴水!?」


「なんで!?」


「誰が作るんだよこんな世界で!?」


一団は完全に混乱していた。


「近づくな」


リーダー格の男が真顔で言う。


「絶対ヤバい」


「どう見てもヤバい」


「世紀末で一番怪しいだろ」


その時。


「ようこそお客様!」


「「「うわあああああああああ!?」」」


湖の岸辺に突如出現する美少女。


ノアである。


相変わらずホラー演出。


「歓迎します!」


「歓迎の出方がおかしいだろ!!」


「私は生活支援AIです!」


「嘘つけえええええええええ!!」


反応が完璧。


「なんで湖あるんだよ!?」


「景観です!」


「景観って何だ!?」


「なんで噴水あるんだ!?」


「癒しです!」


「規模が!!」


「なんなんだここは!?」


「拠点です!」


「納得できるか!!」


遠くから様子を見ていたリナが呟く。


「……また被害者増えてる……」


「ノアが外出るとこうなる」


「理解したくない光景ね……」


世紀末の世界に、


再び理解不能な噂が生まれようとしていた。


主にノアのせいで。

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