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50 亡者の行進曲 (改訂-1)

【亡者の行進曲】をお送りします。


宜しくお願い致します。

 早速、リビングを片付けて、ナディアのベットを移動させ、リビングの中央に設置した。そのナディアを中心にナルザラスが魔法陣を形成していく。



「ここには魔力の高い人材が、事欠きませんな。五芒星の各頂点に、私、ルバンス様、クリス様、ドリス様、フェルミナ様の順で時計回りに」

 そしてナルザラスは、各自の足元に杖で触れる様にして、魔法陣を展開する。



「皆様、魔力の出力を私に合わせて下さい。とくにルバンス様とクリス様の魔力は飛び抜けているので、調整をお願い致します」

 そう言いながら、左手に杖、右手に短剣を持ち、詠唱に入る。それぞれの魔力が繋がり、力を均衡させてゆく。それに合わせてナディアの紋様も鳴動し始める。邪悪な波動がルバンス達の魔法陣に触れると、緑色の光を放ち爆ぜる。



「呪いの波動が弾かれている」

 カイン、ジークや、エルトリア、ライラックなどの面々は、無防備なルバンス達を守護する様に展開していた。すると床から何か言い知れない物が浮かび上がってくる。



「亡者だ! 皆、遅れをとるな! 」

 カインが叫び、皆が一斉に臨戦態勢にはいる。ミランは直ぐに扉から外に出て、家の周りを取り囲む亡者に対して傀儡人形を放つ。



「クマちゃん、トラちゃん! 思いっきりやっちゃって! 」

 ポシェットから放り出した、小さな人形が見る見る巨大化して、亡者を薙ぎ倒しにかかる。そのミランの後から襲いかかる亡者を金色に輝く矢が貫いて、亡者を消し飛ばす! ヨシアの妖弓だ。



「油断するな! 数が多いな! 殲滅の弓【天弓】!! 」

 ヨシアが、天に向かって黄金の矢を放つ! その矢が空高く昇り切った先で、無数の矢に分かれて、地上の亡者達に降り注いだ!



「……どうやら、ザコばかりじゃない見たいよ」

 ミランが亡者共の後を睨みつける。その空間が歪み始め亀裂が生まれる。



「何だ? 」

 駆けつけたソリウリスも槍を構えて強烈な闇の波動に身構える。



「ドラゴンゾンビ!! 」

 アトワイトが、ソリウリスの横から妖弓を連続で放つ。だが突き刺さるも、ダメージが通らない。


「闇の波動が強すぎて、ダメージが直ぐに回復するぞ! 神霊力を練り込め! 」

 ソリウリスの槍が発光し始める。自らの神霊力を高めて、槍に移してゆく。

 ドラゴンゾンビの尻尾が水平に薙ぎ払いに動くが、それをミランの【クマ】が押さえ込む。その隙をついて、ソリウリスがドラゴンゾンビの頭上から強烈な突きを放つ!


 グゥォォォオオオオオ!!! 

 ドラゴンゾンビの雄叫びが辺りに響き渡った!



◆◇◆



「おい! どんどん強力な奴が出てくるぞ! 」

 ライラックが魔法剣を払い、レイスを切り裂いたが、次はゴーストが床から湧き上がる。


「怖いなら家で寝てろ! 」

 ジークがそのゴーストを真っ二つにして叫ぶ。


「お前こそ、その後のゾンビナイトと、添い寝でもしたらどうだ? 彼女が欲しかったんだろ? 」

 そう言いつつ、ライラックは左から湧き上がったレイスを剣に神霊力を込めて霧散させる。


「切りが無いな、魔法陣はまだ完成しませんか?! 」



「もう少しじゃ! この邪悪な闇の波動は並ではない……」

 ナルザラスは、自らの防御魔法陣と、ナディアを押さえ込む魔法陣の両方の制御を同時に行なっている。



「どうなってるの? こんな呪い、聞いた事が無いわ。こんな事なら【幻惑の羽衣】を着てくれば良かった」

 クリスは、こんな時でも自分のヴィゾーンを気にしている。かなり余裕がある。


「……絶対に駄目! 」

 ルバンスとドリスの声がハモる。


「あんた達、余裕ね! やっぱ奇人変人よ。でもこのままだと、あんたらは良いけど私もエルトリアも、もたないわよ! 」

 フェルミナはかなり苦しそうだ。神霊力を魔力に変換して、放出し続けていから無理もない。このままだと神霊力が底をつく。



 







【亡者の行進曲】をお送りしました。


(映画【ワールド・ウオーZ】を観ながら)

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