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へんせつ
小片詩 -かけらのうた-
-◇-
『へんせつ』
物事により道が曲がる
出来事により心が変わる
変わるもの
変わるときに節目ができる
時には柔らかくゆるやかな流れのように
時には硬く痛む凝りのように
変わることは止められない
変わることは仕方ない
怒りでなく
あきらめではなく
できるなら
静かな心で
それを見つめていたい
曲がり、節目のできた伸びゆく樹のごときもの
起きたこと、傷つくことなく受け止め
受けた光を浴び、素直に枝を伸ばしたい
まだ道半ば
いまは長き道程の途中
これからの先を見据え
歩みを止めず進んでゆく
いつか
いたみある変節も優しき想いに変わること
いつか
凝り固まる節目も懐かしき思い出に変えられること
密やかに祈りつづける
-◇-
次回、『ふゆのよぞら』