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第1話 リクス

「そこの姉ちゃん!そんなヒョロ男と行動してないで俺たちと遊ぼうぜ」


ガタイがよく

強面の男2人組が

ギルド内にいた

男女2人組みに絡む


「あんたたち誰だよ。この国の奴らじゃないな。今から依頼を受注するんだ、邪魔しないでくれ。これは忠告だ」



負けじと女性を庇うように

男性が強面のやつらを睨みつける

それに反応して

強面2人組が男性の前に立ち

2人がかりで睨みつけている


「おい、聞いたか?忠告だってよ!お前に何かできんの?」


今にも揉め事になりそうな雰囲気だ

勘弁してくれよ

今日はギルドの仕事が

いつにもまして多いんだ

俺は今やっている仕事を

一旦、おいて

睨み合いしている場所へ向かう


「はいはい、終わり。ここは俺にまかせて依頼を受注してきな」

「分かりました、あとはお願いします」


そう言って俺は

男女2人組を

受け付けの方へと向かわせた

残る問題はこのやからども

この国の国民ならば

ルド受付含む、この国の公務員の前で

問題を起こすのが

どれほどやばいかを


「お前はなんだぁ?このチビすけ!」

「ギルド受付ごときは痛い目を見ないうちに奥に引っ込みな!」


2人して俺を罵倒してくる

これは何を言っても

聞く耳を持たなそうだが

一応、警告はしておくか

ギルド受付のマニュアルに従わないと

出世の道が閉ざされるからな

あと俺は断じてチビではない!

身長165cmだ!

あれは罵倒するために言っただけだ!

俺はこの身長に誇りを持っている!

他の人には通れないような

道や通路を通れるのだから!

そんなことはおいといて

まずはこいつらをどうにかしないと

なるべく穏便に済ませたいところではあるが


「他の人々に迷惑がかかりますのでお引き取り願います」


そういうと強面たちは大笑いした

思いっきり顔面が陥没するまで

殴りたいという気持ちを必死に抑える

そんなことしたら俺がお縄にかかる


「チビすけ!お前、指図できる立場じゃねぇよ!」

「力の差分かってんのかぁ!?」


ワハハハハ!


ほんっとに迷惑だ

ギルドの仕事を中断させやがって

しかも力の差だって?

絶対に見た目で判断してるだろ

まぁ、いい。多分だけど

こいつらは引き下がらないから

結局ボコれるしな

とりあえずマニュアル通りに進めていこう

3回警告を出して聞かなかったら

今後、問題を起こさないように

痛い目をみさせる。だったな

1回は警告を出したから

あとは2回か


「もう一度、言います。お引き取りください。警告です」


と言ってもやはり

この強面たちは引き下がらない


「警告ぅ?なんですかそれ!」

「警告されるのはお前だっつうの!」


それどころか俺にグイグイくる

俺をなめ腐っているから強気になれるんだろう


「最後の警告です。これでお引き取りしなかったら痛い目をみますよ」


よし言った!最後の警告!

これで反応を見ようか


「俺らが手を出さないと思って調子乗ってたらお前、潰すぞ?」


はい、引き下がりませんでした

これからはお仕置きタイムと行きましょうか

ギルド内でヒソヒソ話が立ち始める


『あの2人組絶対に終わったわ』

『よりにもよって今日はリクスさんが担当だからなぁ』


俺は強面たちに俺としての脅しをかける


「はよ、出ろよここから」

「おい、チビ。あんまり俺らをなめんなよ?」


そう言って1人が殴りかかってくる

俺はその腕を掴み

引っ張って強面1人を

思いっきり床に叩きつけた

叩きつけられたやつは気絶し

それを見た1人は

気絶したやつをおいて逃げ出した

情けないやつだ


「ありがとうございます、リクスさん。いつもこういうやつらの片づけしてくれて」

「いいんだけどさ。ロクサス、君もちょっとはこういうやつらの相手してよ。毎回俺じゃん」

「めんどくさいので嫌です」


この子はロクサス・ブラウン女の子

このギルド、地方ローズギルドの職員の1人

そして俺のたった1人の後輩である

ギルド職員はギルドオーナー含め

合計で4人かなり少ない

オーナー、俺、ロクサスと

俺の同期のルッツ・アクシア男だ

なぜこんなに少ないのかというと

この国はギルド職員になるには

かなりレベルの高い試験を

合格しないといけなくて

その合格者はほぼ毎年

1桁台しかいないからだ

その狭き門を見事突破し

上の人から一目置かれているのが

この俺、リクス・シュベルツだ

そんなやつがなぜ地方ギルドに居るのかって?

どんなやつでも順序を踏まないといけない

その過程が今のギルドなんだ


「その代わりにリクスさんの仕事終わらしておきましたから」

「お、助かるよ。じゃあ、俺は今日一日受付だけでいいんだ」

「あ、今日はオーナーがやるみたいなんで、もう何しててもいいですよ」

「ラッキー、じゃあ出かけてくる」

「了解しました。オーナーにも伝えておきます」

「お願いー」


俺はギルドを出た

因みに俺はさっきやからを懲らしめたが

俺じゃなくロクサスでも懲らしめれた

だがあいつは暴力事には関わろうとしない

それはいいんだけど

揉め事担当が毎回俺だとさすがに疲れる

俺の同期に頼みたいんだが

そいつはそいつで

地方ローズの見回り担当だから

まずギルド内にもいない

かと言ってオーナーに頼むこともできないから

自然と俺の担当になっている

そもそもギルド職員は例外なく強い

それをこの国の国民は分かっている

だがそれを無視するのは

大体、他国から来たやつかバカだけだ

さっきのやつらは前者にあたるな


「リクスさーーん!」


後ろから走る音とともに

ロクサスの声が聞こえてくる

俺が何かしでかしたかと不安になり

ロクサスが来るとすぐに聞く


「何?俺なんかした?」

「あぁ、違います違います。別件です」


良かった、何もしてなくて

ミスとかすれば出世の道に

ダメージがはいるからな

でも別件ってなんだろうか


「別件?」

「はい、オーナーから指名で仕事です。北の森に不穏な動きがあったので国の安全のために調査しに行ってくれと」


めんどくさい仕事が舞い込んできた

オーナーから指名される仕事は

絶対に指名された人がやらないといけないし

その仕事は大体、危ない仕事なんだよ


「俺1人とかじゃないよね?」

「さすがにそれはないんで安心してください。えっと、確かSS級のギルド会員が2人です」

「了解、なら仕事が楽になるな」


ギルド会員とは簡単に言えば

ギルド所属の冒険者である

SS級というのは会員のランクで

2番目に高いランクだ


「じゃあ、もう行くわ」

「了解です。会員はもう北の門で待機しています」

「おっけー」


さてと、調査に行くとするか

なるべくシンプルな仕事であってくれ

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