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神ゲーしようと思ったらクソピーキー性能のチート詰め合わせの初期限定特典に当選したので悪役に徹することにする  作者: セクシー大根教教区長ミニ丸語
Chapter1 終わりの始まり

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No.1 神ゲー()の始まり

ブクマ・感想・レビュー・評価点をいただけると非常にうれしいです。

先に言っておきますが、主人公たちは結構ゲスです

毎度前振り長くてすみません


(´・ω・`)説明が長いので序盤は読み飛ばしてもOKです


※感想クレクレ妖怪なのでリアタイじゃなくても感想は大歓迎!質問があればできるだけお答えします

※誤字脱字報告は明らかな誤りだった時のみでお願いします



【追記】

読み返して感想を書いてくださる方へ

その話数よりも先の展開を含めた内容を含んだ感想は他の方のネタバレになるのでおやめください。

その感想は消します。

どうしても聞きたいことがあったりする時は最新話の感想とかで[〜〜話の〜〜の事なんだけど]って前置きしてくれればいいので、御対応よろしくお願いします


【追追記】2026/06/04

現在作品全体で大規模改修作業中なので修正が追いついてない場所は表記揺れがあります。内容は変わってないのでご安心ください。


 A(アルル)L(フル)L(ード)F(オデ)O(ッセイ)────それは第7世代VR機器に初めて完全対応したVRMMORPG。


 21世紀前半に誕生した、後の第1世代型と呼ばれる機種。

 視覚や聴覚の同期率の問題をクリアし、ARの技術と複合させ全身に感応機器を装着することで、ゲームの中の挙動をより自由なものとした。

 21世紀中期に誕生した第2世代型は、実際に身体を動かさずとも脳波のみでゲーム内の自由な挙動を可能とし、より精細かつ立体的な視覚・聴覚効果を実現した。それに加え、触覚を誤認させることで、実際に触れているような感覚を再現することに成功した。

 しかしながら、ここからは途轍もない変化はなかった。その後に発表された第3世代・第4世代は前2世代ほどのインパクトはなく、実質的には企業が宣言しただけではないかと批判されるほどだった。

 それでも、第4世代は値段の方面ではかなりの進歩があり、一般家庭に広くVRの存在を普及させた。

 21世紀前半、携帯という言葉がスマートフォンを指す言葉となったのと同じ。VRと言えば、自然と第4世代型VR機器を指す言葉となった。


 そんなVRの停滞期と言われた時代を経た21世紀後半、満を持して発表された第5世代は世界中を熱狂させた。

 夢物語かつ創作の域を出なかった完全没入型のVR機器が完成したのだ。つまり、人類は五感全てをコントロールすることに成功した、という事である。

 しかし世界的にもあまりに影響が大きい技術革新だったので、当然ながら一般に使用は許可されない。結果、期待の反動から多くの不満が訴えられた。


 そんな不満を受けて、世界中の技術者達がその全てを注ぎ込んで作り上げたのが第6世代機器である。第5世代機と比較すると、VRとしての性能は少々上昇した程度。

 だが、最も重要なのはそのセキュリティレベル。実際の動物実験で、VR技術が生物を狂わせるだけの性能がある(設定を弄り強烈な痛みを与えるなど)──────つまり、下手に誰かが他人のVR機器に干渉すれば殺害さえできることが判明しており、このリスクが一般への使用許可を大きく妨げていた。

 もし万が一、機械が故障を起こしたり、第三者が悪意を持って干渉すれば、人を簡単に殺せてしまうのだ。

 第6世代はその後顧の憂いを完全に断つことに成功した。


 もはや技術者を拷問しようと、脳みそを取り出して海馬を解析してみても意味はない。

 第6世代型用に開発されたAI相手に、単純な情報戦で人間が勝利することは不可能である。厳重なセキュリティの開発と宇宙科学技術の応用により、完全没入型VRは一般市民でも扱える段階に到達した────筈が、その技術を支えている素材の高価さ故に価格は高騰した。

 21世紀初期を基準にわかりやすく例えるなら、プライベート用のジェット機を個人所有するレベル。世界の一部の富豪達や、世界一の某夢の国、政令指定都市が試験的に導入という形でしか広まらず、一般人は悔し涙を飲むしか無かった。


 そして22世紀に、漸く人類の悲願は達成された。

 第7世代機器の登場である。

 長い時を経て、遂にVR機器が一般市民でも購入可能な領域に到達したのだ。そこには資源の再利用やエネルギー資源の利用に関する革命的な技術革新があったことも留意すべきだが、大正期における白黒テレビ程度の扱いにはなった。


 つまりは高額────だが、先進国における各家庭の第7世代VR機器の所有率は80%を突破。2〜3台、一家庭で所持する事も特段珍しくはなかった。


 だが、これだけの高度な機器に対応するゲームとなると、市場の多くが納得するレベルの物をお出しするのは困難を極めた。

 21世紀初期にはスマートフォンが世界的に広まり、無料の追加コンテンツが当たり前のような風潮があったが、それも100年経てば常識外れ。ことVRに関しては追加コンテンツを気軽に導入できるわけもない。

 五感全てに対応できる世界を作り上げるのには、今までのゲーム制作では考えられないほどの苦労と膨大な開発費用が求められた。


 ヒートアップする開発競争。意地の張り合いになり、インディーズ程度はまだしも、企業レベルとなればどこも安易にロークオリティなゲームを世間に出すわけにはいかない。世界中が、本格的な、従来の体験を遥かに超える新世界を熱望し、開発競争に注目していたのだ。

 さて、どこが一番手に名乗りを上げるか。

 もはや国家レベルの熾烈な争いを制し、世界に勝鬨の咆哮を轟かせたのは日中米にまたがる世界的企業『Golden Pear』。

 第7世代VR機器の開発に携わった中核のチームもこの会社の組織の一部なので出来レースな部分もあったが、それでも凄いことに変わりはない。


 第7世代VR機器初対応のMMORPG『ALLFO』。

 中世から近世の西洋を基本とした古き良きファンタジーな世界。50種の言語に対応したリアルタイム翻訳機能は当然の如く。

 AIによる穣単位(十の28乗)のNPCの制御、自動発生のクエストやイベント。電脳擬似空間の広さは初期公開マップの時点でユーラシア大陸に匹敵するという広大さ。

 異常な自由度を実現した、まさしく仮想現実(VR)といえる世界を構築した。


 当然の如く、開発の成功は世界に大きな衝撃を与え、販売は国単位の抽選となった。

 22世紀には実際のところ“カセット”などないので売り切れという概念はないが、流石に世界規模で一斉にプレイヤーが生まれたら運営側の管理が追いつかない。AIの補助があろうとも、最終的にはまだ人間が管理しているのでこの点はどうしようもなかった。

 よって人数を分けての順次発売となり、特に第1期の当選結果はニュースでわざわざ報道するほど。

 これにより幸運な2000万人のプレイヤーが第一期プレイヤーとして選ばれた。


 と言っても国ごとにざっくりとサーバーは分かれている。当選者の振り分けは、開発に成功したアメリカ、日本、中国に大きく割り振られており、日本には人口比率を考慮すると破格と言える50万人の枠が与えられていた。


 日本に於けるレーティングはB+と言う今迄にない基準で、15歳未満はプレイ不可となっている。若い世代では、高校では1学年に5人程度、大学では1学年10人程度当選しているかいないか。

 よって、親しい知り合い同士で当選している確率など異常なまでに低い。


「────筈だったが、当選したな」


『うん、ボクも当選した!やった!やったよ!これで一緒にプレイできるね!』


 テンションが上がりすぎて逆に静かになるタイプの男の耳に聞こえるのは、自分とは打って変わってその感情を前面に出したハイテンションで甲高い声。

 完全に女の声にしか聞こえないが、その声の主は男である。


『しかもねぇ、当たったんだよ!初期限定特典!』


「はっ!?……マジで?」


 『Golden Pear』社はプレミア感を出すために、初期解放枠の内、たった1万人のみ、幸運な初期参加勢の中でも更に0.05%のプレイヤーのみに、初期段階で特殊な特典を贈呈すると公表していた。勿論、それであまりに差ができても白けるのでデメリットも多く、権利破棄も可能とも言われている。が、予告通りやはり強力には変わりはなかった。


「…………それで、何が貰えた?」


『んっとねぇ、固有種族【堕天使】だって。なんかねぇ、ヘイトが集まりやすいとか色々な制限がかかりまくるけど超強いよ!あっ、でも街とかの主要な場所に基本的に出入りできないらしいし、()ぃの足引っ張りそうだから…………いらないや』


 途中までは我が世の春といわんばかりに、あるいは子犬が嬉し気に跳ねるようなテンションで彼は説明していたが、その途中でだんだんと冷静さを取り戻していき徐々に声が萎んでいく。だがそこに待ったがかかった。


「いや、実はだな、俺も黙ってたんだが初期限定特典が当選してるんだよ」


『えっ!?えええ!?マジぃ!?』


「そうそう。だけどな…………【禁忌書杖ネクロノミコン】っつう耐久値無限・強化可能値無限なアホ強力な武器なんだが…………その、デメリットが凄まじいんだ。装備しなくても所持してるだけでヘイト値が超上昇して街などはほぼ出入りできず、しかも破棄することも譲渡することもできない、完全に呪いの武器でさ。お前の性格的に────『そんなの捨てちゃダメだよ!ボクも一緒にいるから大丈夫!』なんて自分を顧みずに言いそうだから黙ってたんだが…………もしかして、俺たちの特典相性が良さげ?」


『え、え、あ、えええ、ええっと……本当に?』


「マジで。完全悪役プレイ出来そうな能力で器用貧乏になりがちだけど、滅茶苦茶強いと思うぞ。ま、もし2人して特典選べば2人ぼっち確定だ『いいよ、それでいい!むしろ2人きりがいい!!もう特典とった!』っておい!?早すぎるだろ。…………ま、いっか。ダメなら権利使ってリスタートすればいいし。よし俺も取ったぞ」


 一気にテンションが元通りになると同時に、彼はすぐさま初期限定特典の取得を報告する。相変わらず少し強引な弟分に、男は思わず苦笑するのだった。



「(何はともあれキャラメイクか…………)」


 ログインしてみるとそこは真っ暗な空間で、男の目の前にはその男を鏡に映したような姿形そっくりのアバターが宙に浮いていた。もちろん全裸ではない。最低限真っ白い麻の服のようなものを着させられている。しかしそれが見方によっては死に装束にも見える。


「(自分の死体を見てるようで気持ち悪いなぁ…………。あれ?この『???』項目は…………あ、【禁忌書杖ネクロノミコン】を正式に装備しないと選択できないのね)」


 兄ぃと呼ばれた彼が目の前に表示された仮想画面ホログラムパネルを操作すると、画面が真っ赤に点滅し『本当に装備しますか?』と3回も繰り返す。念の押し方が、まるでホラーゲームで致命的選択をしようとする時よりも脅迫的だ。デバイスで余程書き換えてはいけない部分を変えようとしている時に通ずる警告である。

 だが、弟分は絶対に初期限定特典を迷いなく取得していると彼は確信していた。なら大事な大事な弟分をひとりぼっちには出来ない。その警告を無視して迷いなく彼はその呪われた武器を装備した。


 それと同時にアバターの正面に現れたのは、厚さ50cmを超える大きな豪奢な装丁の魔導書。

 革から、付属した金属細工に至るまで漆黒で統一されている禍々しさ。装丁に用いられている皮革は一体なんの皮を使っているのか。絶叫する人間が何千と浮き出て見える悍ましい見た目だ。

 もしリアルでみたら即刻正気度判定(SAN値チェック)が発生する代物であるのは間違いない。


 虚空に現れたその本は、そのままアバターの中に勝手にずぶずぶと入っていく。すると、ただ浮いていたアバターがドクンッと擬音が付きそうな不気味な動きをする。それと同時にアバターの腕に黒い血管が浮き上がり、指先から心臓にかけて地獄から這い出ようとする亡者を連想させる刺青がびっしりと刻まれる。


 変化はそれだけにとどまらない。手の平には不気味な幾何学模様が描かれる。その中央には、頭蓋を貫いた錫杖が眼窩から先端を覗かせる髑髏を象った、不吉な紋章めいた記号が刻まれていた。

 厨二病全開でもここまでいかないだろう────と男は顔をしかめ、これをデザインした人はかなり病んでるだろうなぁ、と根拠のない確信を抱く。


 そんな男の推察をよそに『【禁忌書杖ネクロノミコン】を装備しました』という通知。その後に選択できなかった物が選択できるようになった。


「(なになに…………“怨醒の瞳”は……基本カラーと別に戦闘時だけ目の白い部分(強膜)が黒くなるのか。完全に厨二じゃねえか。となれば、角膜は……うーん、ここは赤、いや白か……?)」


 どうやらネクロノミコンを装備することで、目や髪の色などのカスタムパーツが色々と追加されたようだ。所謂サプライズの特典なのだろう。

 男はそれらの限定パーツを使って色々試行錯誤してみたが、1番怖かったのは(角膜)の基本カラーを黒に設定した時。それを適用すると角膜と強膜が漆黒に染まり、極めてホラー的な容姿になる。

 明らかに何かに呪われてて、シナリオ中盤くらいで物語を動かす為に壮絶な死を主人公達の前で遂げそうな見た目と言えばいいか。

 罷り間違っても、今から降り立つ中世〜近世のファンタジー西洋世界にいていい容姿ではない。


「(どうせ悪役だし、敵に徹するなら怖い方が雰囲気出ていいよな。リンもこういうホラー系が大好きだし)」


 少々時間がかかったが、男は満足そうにできあがったホラーテイスト全開の自分のアバターを眺める。


──────────────────────────────────

髪色:黒


目:怨醒の瞳/黒種

+特殊効果:戦闘時、強膜が黒に変化


肌:狂踊血/白種

+特殊効果:戦闘時黒い血管が全身に浮き上がる

(顔のパーツ変更上記以外無し)


エフェクトアクセサリ:怨霊集舞

+特殊効果:赤と黒の多数の怨霊のエフェクトが付く(※オンオフ可能/ネクロノミコン限定エフェクト)

──────────────────────────────────


 VRは基本的に骨格(体型や顔のパーツの位置関係)は変更できないようにできている。

 理由としては、現実世界での肉体感覚が狂ってしまうから、とされている。だが声やパーツの形状自体はある程度変化させる事は可能なので、しっかりとパーツを変えれば身バレは少ないし、余程気になるならAIサポートに自動で補正をかけて貰えばまず間違いはないと公式でも保証されていた。


 それでもある程度はリアルの外見に似通った部分はあるので、観察眼がかなり鋭いタイプや親しい間柄ならわからなくもない。

 されど、この時代の人々はそういったことに対する忌避感は昔に比べて大きく減少していた。


 無論、インターネットが一般社会に普及を始めた100年前とは人々の感覚は大いに変遷しているというのも理由の一つである。しかしそれ以上に、22世紀のこの時世、AIを搭載したパトロールロボットが常に巡回する監視社会では、犯罪を個人規模で起こす事はかなり難易度が高くなった、という根本的な理由もあるが。


 アバターの容姿が完成した後は当然次は“中身”の作成だ。


 容姿はステータス決定後でも変更できるので、あまり迷わず約5分程度で終わったが、ステータスはその何倍も時間がかかった。だが最終的に納得のいくものができて、男は嬉しそうに頷く。


──────────────────────────────────

名前:NOTO

種族:秘忌人(特典による系統固定)

ランク:1

性質:極悪(特典による系統固定)


正職業

❶死霊術師【特】(特典による系統固定):I

❷魔法使い:I

副職業

❶鑑定士:I


HP:10/10

MP:10/10

筋力:I

体力:I

敏捷:I

器用:I

物耐:I

魔耐:I

精神:I


【称号】

>忌むべき者

獲得必要条件:異界の▇と契約する

効果:▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇


>【禁忌書杖ネクロノミコン】所有者

獲得必要条件:ネクロノミコンを所持する

効果:所有権固定 / 失効不可


──────────────────────────────────


 ALLFOでは、レベル制の亜種であるランク制が導入されており、下からI、H、G、F、E、D、C、B、A、Sの10段階評価。

 ランク制を採用したのは、数値のみを突き詰めると初心者との開きが大きくなりがちな問題への配慮、と公式では説明されている。

 評価が上昇せずとも条件を満たすことで新しいスキルや魔法の取得が可能であり、そこも初心者には嬉しい点だろう。


 また、レベル制ではないので基本的にボーっと突っ立ってない限りどんな行動をしてもステータスは成長していく。

 増えやすいが、増え幅を小さく。脳の最適化能力の範疇で対応可能な程度の小刻みを目指す。

 従来の非VRゲームのように、いきなり肉体性能に直結する数値が上がると身体がついていかない為、自然とこのシステムが採用された。

 

 

 簡単に言えば、雑魚モンスターを一匹倒すだけでも能力は即座に上昇する。倒さなくても、最悪負けたとしても、その時に活動した分だけ成長はする。

 その分、緩やかに上昇するので成長を実感しにくいという弱点も抱えている。


 続けて性質。一般的なオンラインゲームの枠組みに当てはめるなら、『カルマ値』が近しいだろう。

 ALLFOの性質は極悪・悪人・中立(赤・橙・無・青・白)・善人・極善の9段階に分かれており、スタート時は一律『中立【無】』である。

 ここからPLやNPCの救出や支援を率先して行うと青、続いて白と昇級していく。昇級に応じて、NPCの挙動が変化する。例外を除けば、善に近い程NPCの対応は良くなるのは想像し易いだろう。

 最初こそ些細な変化ではあるが、性質が善人に至れば多くのNPCは目に見えて協力的になる。

 ただ、中立【白】から善人の昇級は相当な優等生さを求められる。

 そこから更に上、極善に到達するにはそれはもう聖人君子のようなプレイでもしない限りなれず、開発も『一応作っておきました』状態。難易度がゲーム性を半ば無視したレベルの為か、極善状態になると特殊なイベントは起こし放題になると公式でも予告されていた。


 逆にPLやNPCを害すると、橙に近づいていく。殺害などをすれば、正当防衛などを除いて赤に。信頼と同じく築くに難く崩すに易いが、大体はここで止まる。

 これより更に下、悪人まで達するには意図的に性質を下げる行動を取る必要が出てくる。

 一度悪人になってしまえば、ほぼ全てのNPCが敵対的になる。こうなるとちょっとした善行を積んだ程度は決して中立に戻れなくなる。

 ただ、かなり厳しい受注条件と対価を要求される代わりに、特定のクエストをこなせば中立に戻れる救済措置があることも告知されている。


 問題は極悪。

 ここまでくると正規ルートに則った通常のプレイでは友好的なNPCを見つけるのはほぼ不可能なまでに敵対される。加えて銀行や役所に近しい立ち位置のギルドなどが存在する『街』の出入りは不可能になる。

 発生条件が極々限定的。尚且つ多くの時間と苦行を強いてくる超高難度クエスト────── 各霊場を全て完璧に清掃し、指定儀式を実行しながらのお遍路巡り(旅費、清掃や儀式に必要な代物の調達及び費用も当然本人負担)の様なもの─────を独力でクリアしない限り、悪人にすら戻れない史上最悪級の外道である。


 そして男、プレイヤーネーム『ノート』の性質はスタート時点から極悪なのである。

 その代わりに、職業では魔法使いの上級職【死霊術師】を最初から選択可能だ。


 ノートはそれからいくつかの項目の設定をして、課金。初期装備を整える。


──────────────────────────────────

【基本装備】

>禁忌書杖ネクロノミコン


>庶民の服


>呪われた(いにしえ)の深緑のローブ

効果:物耐上昇【大】/魔耐上昇【大】/武器耐久消耗率上昇【大】


>襲縋の靴

効果:移動速度上昇【中】/ヘイト集中率上昇【中】


【アクセサリー】

>古の呪いのロケット

効果:自動HP回復【中】/自動MP回復【中】/性質低下率強化【大】/武器耐久消耗率上昇【中】


【アイテム】

>テント

>寝袋

──────────────────────────────────


 本来ならば忌むべき呪いの効果の付いた装備だが、ネクロノミコンを持つノートにとっては関係ない。5000円も課金したが、ノートは満足だった。


 そしてノートはついにキャラメイクを完了し、ALLFOの世界へと飛び立つためのボタンを押した。



Q:課金要素あるの?

A:あります。ただし課金厨最強にならないシビアな調整が施されています。加えて1か月で課金できる最大金額(PLの年齢で若干変化するがどんな条件でも最大5万円)なども設定されており、金をつぎ込んだもん勝ちというシステムにはなっていません。

どちらかといえば忙しい社会人のための措置で、使い魔の卵の羽化までの時間を短縮する、など時間短縮系の課金要素が多めです



Q:最初から課金できるの?差がつかない?

A:これは初期限定特典取得組のみの要素です。街に入れない鬼畜縛りなので取られた処置です。セーブ更新する為の道具とか買っておかないと非常に困ったことになりますしね。

なお、初期限定特典に紐付いた課金装備もサプライズ要素として用意されていますが、割とお高めなので必須ではありません。

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― 新着の感想 ―
面白そうでブクマしたけど時間がなくて読めなかったけど時間が空いたので読み始めます! いやあしかし現時点で八百話もあるとは読み応えが楽しみだなぁ! 今からワックワクですよ! あ、あと気になったので作者…
今日からゆっくり読んでみます! 10段階とは…Sまでの道のりは長そうだ('ω')
二年ほどぶりに戻ってきたらすごいことになってた……三周目、行かせていただきます
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