僕にはパパがいないけど、ママが二人もいるんだよ!
僕の家族は、、、?
パパがいないんだよ!
・・・でもね?
その代わり、ママが2人もいるんだ、、、!
ずっと、僕のママと途中でパパからママに替わった大きい方のママ。
どうやら、、、?
これって! 普通の家族じゃないみたいなんだ、、、!!!
▽
僕の名前は、『橋本 貴暁』10歳の小学5年生。
僕の家族構成は、、、?
ママが2人と僕と5つ下の弟と愛ネコのみん、メス猫なんだ。
僕のずっとママは、凄く怒ると怖いんだ、、、!
いつも、ママはね! 僕にこういう風に言うんだよ。
『本当に、アンタって子は、なんで! 小学5年生にもなるのにおねしょする
のよ~! もぉ~誰に似たんだか、、、?』
『貴暁! 宿題ちゃんとしたの? 宿題しないと遊びに行かせないわよ!』
『もっと、しっかり噛んで食べなさい!』
『忘れ物が、アンタは多いのよ~ちゃんと確認したの?』
『もっと、シャキッとして歩きなさい!』
『箸の持ち方が悪いわよ! しっかり箸で掴んで!』
・・・口うるさく、僕にだけ言うんだ、、、!
弟には、ママは甘いのに、、、。
*
・・・こんな時に、僕に優しいのがパパだったんだ。
『ママは貴暁に厳しく言うけど、、、? お前の事を思ってなんだぞ!』
『そう、泣くな! 今からパパが美味しいモノをご馳走してやる!』
『パパは、いつだって! 貴暁の味方だからな、、、!』
『出来の悪い息子ほど、可愛いもんなんだよ~!』
『パパは、貴暁の事が、ずっとずっと大好きだからな!!!』
・・・パパだけは、いつだって! 僕の事を1番に考えてくれる!
僕の唯一の味方だったんだ。
▼
・・・だけどね?
僕が、8歳の時に、、、“パパからママに替わってしまったんだよ!”
それまでも、パパはなんだか? 他のパパと比べてネヨネヨしている
ように感じていたのだけど、、、まさか!? そんな風になるなんて、、、!?
・・・僕は、思ってもみなかったんだ。
・・・そういえば?
パパとママがよく、喧嘩しているところを僕も弟も見ていたんだ。
そんなに大きなケンカとかじゃなくね。
直ぐに、仲直りするようなそんな喧嘩だったんだ。
だから、僕も弟もそんなに気にしていなかったし!
今でも、よく二人は喧嘩をするけど、、、やっぱり気にならないよ。
*
ただね、、、?
パパが急に、仕事を辞めてきて、、、。
ずっと、お家にいるようになってからは、なんだか、、、?
僕は、凄くイヤだったんだ、、、!
髪を長く伸ばしはじめて、家では化粧もするようになったし、、、!
服装だって、女性モノの服を着るようになってね!
ミニスカートを穿いていたり。
どんどん、“僕の中でパパがパパじゃなくなるようで...。”
だからね!
僕は急に、パパの前で泣いてしまった事もあるんだよ。
『なんで! “僕のパパはパパじゃなくなってるの?” こんなの嫌だよ!』
『・・・貴暁、ごめんな! だけど、本当のパパは、こっちのパパなんだよ!
自分を隠して生きてはいけないんだ!!! 本当にお前たちには申し訳ないと
思っているんだ! パパのこういう姿を時間がかかってもいい! 受け入れて
くれないかな、、、?』
その時ね!
弟が遊びから家に帰って来て、こう僕たちに言ったんだよ!
『ボクのパパは、パパだよ! ボク、パパがママになっても! ダイスキ!』
『昌暁、』
『・・・そうだね! パパがママになっても! 僕の大好きなパパには変わら
ないよね! 僕が間違ってたよ、ごめんねパパ!』
『いいんだ! ふたりともおいで~』
『うん!』
『ウン!』
パパは、僕と弟をギュっと抱きしめてくれたんだよ。
この時、僕は分かったんだ、、、!
パパがママでも、どっちでも僕は大好きな事を、、、!!!
誰になんて言われようが、僕の家族が大好きなんだって、、、!
僕の家族がそれを分かっていればそれでいいって事を、、、。
*
『ねえ、貴暁! 忘れ物してないの、、、?』
『ママ! 忘れ物してないよ~』
『気を付けて行くのよ~』
『大きいママ! ありがとう、じゃあ~行ってくるねぇ~』
『はい! いってらっしゃ~い!』
『いってらっしゃーい!』
『行ってきまーす!』
最後までお読みいただきありがとうございます。