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12話 『小島で気分爽快』

 前回より報酬をもらったカノンたち。その中身――送迎。

「では、こちらの仕事が終わり次第また同乗してください」

「分かりました。それでは」

 カノンたちを少し離れた孤島に残し、見える場所にある港へと向かって行った。

「よし。泳ぐぞぉ!」

 今回は波打ち際よりお届けします。


【抜かりない】

「一番乗りぃ!」

「まだ着替えてないでしょう」

「大丈夫!」

 勢い良く装備を取っ払うカノン。

「下に着てきたからね。ちょっと暑かったけど」

「――アンタ、それで酔った訳じゃないわよね?」


【慌てる乞食】

「今度こそいっちばーん!」

 大きな音に水しぶき。

「ぷはー。お?」

 迫りくる波――豪快にカノンを飲み込む。

「消えた」

「あ、いた」

 打ち上がった。


【わくわくどきどき】

「僕たちも行こうか」

「ええ。スナッファー、ソイツよろしくね」

「お任せですわ」

 スナッファーは流水が苦手なので待機。

「う、うぅ……」

「あら、起きましたの」

「スナちゃん、装備のままぁ」

「カノンさんが回復しましたら着替えようかと思……」

「大丈夫だよ。大きさは問題じゃないから」

「もう一度寝ましょうか?」


【シルエット良し悪し】

 スナッファー着替え中……。

「お待たせしましたわ」

 先に行っていたカノンたちの元へ。

「お」

「へぇ」

「どうしましたの?」

「いや、なんでも」

(モデルかよ畜生)


【エスコート】

「浅瀬ならいいわよね」

「膝まででしたら」

 ゆっくりと足の指先から沈める。

「冷たい」

「どう?」

「心地良いですわ」

「もう少し進むわよ」

 フューズに手を引かれ歩み出すスナッファー。

「あれどっかで見たことあるなぁ」

「舞踏会じゃない?」


【恒例行事】

「スナちゃんはフューズに任せてぇ」

「ん? 何、そんな嬉しそうな顔して」

「笑ってるよぉ? ウィールぅ」

 プールか海に来たら必ずやっておく二人の遊び。

「水中三本勝ー負ぅ! 八勝九敗、今回で追いつく!」

「我ながら結構やってるなぁ」


【何かしたか?】

 一本目、水中にらめっこ。笑ってもいいが息を吸ったら負け。

「よーい、はー、っん!」

 同時に潜って見合わせる。カノンは不思議な踊りを始めた。無感情な半目で見つめるウィール……。

「ぶふぁ! ウィィルぅ」

「――はぁっ! 僕の勝ち」

「仕掛けてきてよぉ!」

「毎回無駄に動いて自滅してるのはカノンだよ」

「笑わせにいってるの! 結局ポーカーフェイスだけど」


【基本が成ってないなぁ】

 二本目、競泳。ゴールは毎回指定。

「あの岩でターンして戻って来る。いいね?」

「おっけ」

「はい、よーい――おりゃ!」

 あまり差はなく、岩を蹴りスタート位置へ。水を鳴らし先に立ち上がったのは。

「だはぁ、勝ったぁ!」

「うー、身長が」

「大事なのは体ってことだよ。魔法なんていらないね」

「エルフがそれ言うのどうよ」


【記憶媒体】

 三本目――。

「武器は持ったね?」

「人の心配より、自分の弾を確認したら?」

「始めたときには二丁拳銃でハチの巣だよ」

「銃声を遺言にしてあげるよ。僕のライフルでね」

 ――水鉄砲対決。ルールは簡単当てたら勝ち。

「それにしても、良く持ってきてたね」

「ちゃんとフューズに言っておいたからね」

「自慢できてないよ」


【一瞬で決まるだろう】

 互いに岩陰に隠れるカノンとウィール。

「よーい――始めっ!」

 ――一秒、二、三、四……――。

「動きなさいよアンタら」


【一発当たれば】

「今だ!」

 岩陰の周囲にめがけて乱射するカノン。出るタイミングを失ったか、ウィールは現れない。

「動いたら当たるぞぉ」

「動かないと当たるぞ」

 ビシュンッとカノンのこめかみで水が弾ける。

「な、に」

「位置ばれして居座ってるわけないでしょ」


【ホワイト】

「あっちは終わったみたいね」

「フューズさん、そろそろ肌が痛くなってきましたわ」

 一応ヴァンパイアの血が入っているので、日光がアレルギーだったりする。クリームや魔法でカバーできるが、長時間広範囲に浴びると症状が出る。

「薬塗りましょ。あの木陰まで歩ける?」

「ええ」

「肌が焼けないのはうらやましいけど、そう敏感だと辛いわね」

「良いこともありますわ」

「いいこと?」

「……ズぅ、スナちゃーん」

「大丈夫かー?」

「皆さんが親切にしてくださりますの」


【海から空から】

 迎えの船が見えた。

「アンタたち帰り支度済ませなさいよ」

「はー、い? 雨降って来た」

「え、あうっ。本当ね。傘持ってるから着替えなさい」

 フューズ、カノン、ウィール完了。

「スナッファーお待た――なんかすごい負のオーラが出てる!」

 雨は流水。


【機嫌が……い】

「ちょっと大丈夫なのスナッファー⁉」

「お気になさらず。少し疲労感と苛立ちを覚えているだけですわ」

(雨に当たるとそうなるんだ)

「未明に笑い声で起こされた気分ですわ」

「それは、不快ね」

「あれぇ? スナちゃんまだ着替えてないのぉ。名残惜しいのは分かるけどぉ、波も時間も待ってはくれないぞ?」

「アンタ消火しながら発火するわよ!」


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