表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/58

青と金の喧嘩

最近はいろいろと慣れてきて楽になった、昼は誰もいない屋上でいつも通りに5人で弁当を食べる予定だった、その日は変な奴に止められた

「おい、そこの金髪と青髪、止まれよ」

声の主は一言で言うと不良、しかも雰囲気からショボくてダサい、もう弱さが溢れ出てる

「何?」

「ちょっと来いよ」

「はぁ?」

コガネがキレかけた、でもここでいざこざを起こすと面倒だな、チカ達もいるし

「分かったよ」

「カイ何でだよ?」

「ココじゃ面倒だろ。チカ、先行ってて、スグに行くから」

みんな不安な顔をしてる、まぁ何の問題も無いけど教師に見つかるのが一番面倒なんだよな

「大丈夫?」

「全然大丈夫」

多分かなり面倒な事なんだろうな、ってか男からの呼出しって始めてだな。


俺らが連れて行かれた場所は体育館の裏だった、定番過ぎて笑えて来た、そこに4人の不良が地ベタに座ってタバコを吸ってる、あぁもっとめんどくせぇ

「プッ」

コガネが吹いた、少しは我慢しろよ、俺だってギリギリの綱渡りしてるんだから

「何がおかしいんだよ!?」

うわぁ、ドスの効かない声で言われても火に油だよ

「だってなぁ、カイ」

「笑うなよ、俺だって我慢してるんだから」

頭っぽい奴が顔を真っ赤にして、コガネの胸ぐらを掴んできた、コガネはそれを叩いた

「だってなぁ」

「ん、まぁ」

『ダサいんだもん』

頭っぽい奴がコガネに殴りかかろうとしたけどあっさり避けた、全員が立ち上がった時だった

「ちょっと待って」

何だよコガネ、臨戦体勢だったのに

「カイ、普通にやってちゃつまんないから、多く倒した方がみんなにゼリーおごりってどう?」

「のった!」

確かにただ喧嘩するだけじゃつまんないよな、謝罪の意味も込めて、コガネにしたゃ良いこと思いつくじゃん

「お前ら二人で盛り上がってんじゃねぇよ!」

「そうだ!二人とも立てなくしてやるからよ!」

「寝言寝てから言え」

「古!」

「うるせぇよ!」

そんなことしてると殴りかかってきた、一人目は腹に一発で倒れた、案外弱いな、二人目は脇腹を蹴ろうとしたけどその足を捕まえてその場に倒して、顔面に一発

「コガネ、二人終わったぞ!」

「俺も」

残り一人は呼出しに来た奴だけど、震えて逃げて行った、なんだよつまんねぇの

「おい!待てよ!」

「コガネ良いよ、それよりコレって引き分け?」

「だな、割り勘で」

帰ろうとして体育館の裏から出た時だった

「いやぁ、お二人えろぉ強いんやなぁ」

そこには関西弁のにやけた男がいた、糸目できれた大きな口、スパイラルのかかった髪の毛、変な奴

「誰?」

「わい?わいは烏丸虎鐵カラスマコテツや」

「カイ知ってる?」

「知らない」

ってか何でコイツがココにいるんだよ、体育館の裏なんて普通来ないだろ、しかも喧嘩を見てた口ぶりがまた怪しい、だって喧嘩した後の奴なんて頭に血が昇ってて何されるか分からないもんな、コイツおかしい

「何でお前がココにいるんだよ?」

「何でって、わいが全部仕掛けたさかい」

その瞬間コガネが関西人の胸ぐらを掴んだ、でもまだ笑ってる、コイツの余裕はどこから来るんだよ

「何でこんな事した?」

「試しただけや」

コガネは殴りかかったけど、胸ぐらを掴まれたゼロ距離で関西人はよけた

「本題やけど、うちの道場に来てくれへん」

『断る』

何でこんな訳の分からない奴の言うことを聞かなきゃいけないんだよ、しかも道場?

「ちなみに何の道場?」

「極真空手や、ちなみに師範やらしてもろうてますぅ」

だからか、でもあの距離からのを避けるって事は、並の師範じゃないことは確かだな

「頼んますぅ、今人が少のうて困ってんねん、二人ともカッコイイさかいに客寄せのためにお願いしますぅ、バイト代はずみまっせ」

「あんな事しておいて虫がいいだろ」

「じゃあせめてこの写真だけでも」

そうして出したのは俺らの学校での写真だった、部活とか勉強中とかその他もろもろ

「それ何だよ!?」

「おたくらの写真や、これを公認って事で売らしてぇや」

「それも無理だな」

「欲張り過ぎやでぇ、どっちか一つしか譲れへんで」

そうするとコガネが耳打ちしてきた、確かにこれなら良いな

「おい、なら俺らも条件だす、それをのめ」

「何や?」

「購買のゼリー5個、それで写真を公認にしてやるよ」

コガネの威圧にも顔色一つ変えない、コイツ普通にスゲェ

「ちょっと待っててぇな!」

走って購買方面に向かった、何か変な奴に目をつけられちまった。

戻って来た手にはゼリーがあった、何故か満面の笑だった

「ほなこれで公認にしてもらうで、五百蔵はん四色はん」

えっ?俺達名前を名乗った覚えはないぞ、何でコイツ知ってんだよ

「何で俺らの名前知ってんの?」

「スカウトする相手の名前くらい調べるのは当たり前やろ」

確かに、俺達は足早にその場を去った、後ろで手を振ってる関西人を無視して。

そういえばあの不良達って何年だろ、それにあの関西人も何年だろ、事としだいによっちゃ面倒なことになりそうだな。


早く屋上に行こ、チカ達との弁当の時間がなくなっちゃうよ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ