青の同窓会
今は超大豪邸ことミッチー宅にいる、軽くここら辺の説明が必要だと思う。
ミッチーは中学の同級生、それと両想いでミッチー宅の使用人の娘のコノミちゃん。
他にいるのは、人形好きで子供っぽいユメちゃん、一つ下の彼氏のこれまたガキのゲン。
教師に恋したダイチ、その恋された教師でダイチの彼女、初恋の相手はハヤさんという天然のフウちゃん。
後は学級委員長兼ユメちゃんのお守りだったサエ、ちなみに一回サエから告白された。
こんな懐かしの面々と同窓会モドキを開催してる、大体こういう会場になるのはミッチーの家。
理由はデカ過ぎるから、どれくらいデカイかっていうと、俺とダイチが迷子になったくらい。
「カイ、その髪の毛何?」
サエが呆れ気味に言ってきた、サエは思った事ズバズバ言うし言うことキツイんだよな。
「オシャレ?」
「髪の毛伸びましたねカイ君」
ミッチーが横から入ってきた、当然コノミちゃん付きで。
「ホントだ、カイさんこんなに長くなかったですよね?」
「まぁ長くもしたくなるさ」
「何で?」
「気分」
サエが呆れて頭を抱えてる、ってかさっきから結んでるところを触られてるような………、いや触られてる。
振り向くとそこにはゲンとそれを制止するユメちゃんがいる。
「スゲェカイさん!何コレ、男なのに髪の毛結んでる!」
「うるせぇ、ゲンのチョンマゲを引っこ抜くぞ」
ゲンの頂点で結んだ前髪を引っ張った。
「イタタタ!カイさん痛いよ!」
「じゃあ俺に変な事するな」
ゲンのチョンマゲを放した、ユメちゃんが片手で人形を抱きながら、ゲンの頭を撫でてる。
「ゲンちゃんが、悪い」
「カイく〜ん!」
この声は…………、何か飛んで来たから体を反らして避けた、俺の目の前を物凄い勢いで誰かが通り過ぎる、見るとヘットスライディングしてるフウちゃんがいる、反対側にはダイチがいた。
「何で避けるんだよカイ、フウちゃんが可哀想だろ」
「フウちゃんを抱き締めても良かったの?」
「…………カイが正しい」
「ダイチ君酷ぉい!」
再び俺の前を通り過ぎて、今度はダイチに抱きつくフウちゃん、コイツはホントに教師かよ、何か一瞬にしてドッと疲れたな。
チカとサエがジュースを持って来た、それにしてもみんな変わって無いな、少しは変化を期待したんだけど。
「カイ、ジュース」
「ありがとう」
「なぁカイ、サエに彼氏出来たんだって」
「マジで!?」
俺が本気でビックリすると、顔が『失礼ね』と訴えてくる、確かに失礼だな。
「やったじゃんサエ」
「ダイチに出来たんだから、私に出来ない訳ないでしょ」
「いや、何かサエなら勉強の邪魔になるとかで、彼氏作らなそうだったから」
「エスカレーターだからね、それに女の子なんだから恋くらいするわよ」
確かに、なりふり構わず俺に告白したくらいだからな、それでチカと喧嘩したらしい。
「カイとチカも仲良さそうだね」
「当たり前だろ、アタシが惚れた男だぞ、死んでもはなさないよ」
嬉しい事言ってくれるねチカ、まぁ例の如くサエは呆れてるけど、サエをのらせるのってヒノリをのらせるのよりめんどくさいかも。
「チカ、そういう事は思ってても口に出さない」
「でもさぁサエ、カイってアタシがいるのにモテるんだよ、酷いと思わない?サッカー部の試合とか女の子だらけなんだぞ」
別にモテるのは俺のせいじゃないんだけど、酷いも何もしょうがないじゃん、俺だっていなくなるならいなくなって欲しいもん。
「カイとチカって光ヶ丘だっけ?」
「そうだよ」
「光ヶ丘のサッカー部は有名だよ、彼氏がサッカー部だから言ってたけど、2人メチャメチャイケメンがいて、それ目当てに他校からも女子が来るって。彼氏も見たこと無いらしいけどね、とても男が入れるギャラリーじゃないって」
そうなんだ、他校から来てるのは始めて知ったし、そこまで俺って有名人?なんか照れるな。
「それにチカはバレー部でしょ?」
「何で知ってるの!?」
「私もバレー部だもん。光ヶ丘のバレー部3人も有名だよ、可愛くて上手だって」
「何か俺らの学校って有名なんだな」
「別名アイドル高校だもん」
無駄に他校の生徒の出入りが激しいのはそれが理由か、第一校風がおかしいもんな、普通高校でミスコンなんてしないだろ、それに生徒会長がイケメンって制度もどうかと思うし。
「来年は私も試合に出るからチカとあたるかもね」
「アタシ達には勝てないよ」
サエもバレー上手いんだよな、確かコテンパンにされたっけ。
サエが財布から何か探してる、何かを見つけたらしく取り出した、写真二枚、もしかして彼氏自慢とか。
「はいコレ、カイと、チカ」
手渡された写真にはつい最近の俺が写ってる、チカの方には最近のチカだ。
「何コレ?」
「売ってたからネタとして買った、チカとカイの他にハーフの男の子とか、銀色の目をした女の子とか、コスプレした女の子もいた」
コガネにヒノリにツバサだ、こんな事をするのは一人しかいない、帰ったら…………、穏便に話し合いで済まそう、殴るの良くない。
「もしかして売ってた奴って糸目でスパイラルの関西人?」
「何で分かったの?」
「コテツか、カイどうする?」
俺は携帯を取り出してアドレス帳からコテツの名前を引き出した、通話ボタンを押すとコテツにかかった。
“もしもし、何でっか?”
「コテツ、他校でも写真売ってるだろ?」
“あら、バレてもうた?”
「バレたバレた。帰ったら焼き肉屋で報告聞くから」
“焼き肉屋?”
「コテツの奢りでね」
“ちょちょ、ちょっと待ってや!それだけは堪忍して……プツッ”
話の途中で強制終了。
「チカ、帰ったらコテツの奢りで焼き肉だって」
「やったぁ!」
「何なのコテツって?」
「商売に目がない親友、その写真に写ってた奴らと俺らと関西人でいつもつるんでる」
「アタシを含めて女の子3人がバレー部、ハーフの不良が有名なサッカー部のもう一人、って感じかな」
「物凄い濃いメンツだね」
確かに、かなりの色物グループだってのは分かってるよ、でも中学の時もドッコイドッコイだろ。
超ボンボンに、メイドさんに、人形オタクに、チョンマゲに、マリモに、天然教師に、毒舌委員長、誰が誰だかは分からなくても良いけどね。