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青と銀の準備

気付いたらあっという間に来てた今日、集まって騒ぐだけだけど、今日集まるっていうそれだけが、大事なんだと思う。

今日はクリスマス、こういう行事となると、飯を作らされるのは俺とヒノリ、その他は買い出し、何気に俺とヒノリの二人ってのが多かったりする。

何度か二人で作った事があるから息は合う、去年のダイチより100倍楽だな

「去年まではコガネってクリスマスどうしてたの?」

「クラスの人を集めて騒いでた」

「ヒノリは?」

「私は違う子達と。でも絶対にクリスマスかイブ、どっちかに会いに来てくれる、プレゼントだけ渡しに」

ヒノリは微笑みながら話してくれた、多分友達と騒ぐよりもコガネにクリスマスという日に会えるだけで嬉しいんだろうな、コガネはあんな性格だから一緒に過ごすのは照れて出来ないだろうし。

ヒノリは多分色んな事を思い出してたんだと思う、いきなり含み笑いしてクスクス笑い始めた

「どうしたの?」

「いや、去年の事なんだけど。コガネ、去年はクリスマスの夜になっても来なかったんだ、私が諦めた時だった、いつもみたいに電話がかかって来て外に出たら、コガネ壁に持たれながら座ってた、コガネの顔を覗き込んだらすっごくお酒臭くて、歩けないくらいに酔ってた」

多分酔っててもヒノリに会うのだけは本能が後押ししたんだろうな、オールして酒飲んで酔っ払って、フラフラになってもヒノリだけは、か

「しかもそれだけじゃなくて風も引いてた、半袖でうちまで来たんだもん。私はコガネに肩を貸しながらコガネを家まで送った、その時のクリスマスはコガネの看病で終わっちゃったんだ。泊まり込みで看病してコガネが次ぎに気づいたのは、26日の10時だった、コガネは慌てて時計を見て私に時間を聞いて、そしたら泣きそうになって私に謝って来たの、『ゴメン、ヒノのクリスマスを台無しにして』だって、その時くれたのがこれ」

ヒノリは自分のこめかみにあるヘアピンを指した、コガネもうらやましい奴だな、夜通しで看病してくれる幼馴染みなんていないぞ

「じゃあコガネとのクリスマスって始めて?」

「そうだよ、だからこれでも今は興奮してる」

ヒノリは顔を真っ赤にしてる、チカがいなかったらヒノリに惚れてるよ

「ヒノリは良い女だな」

俺はフライパンを振りながらヒノリを見て笑った、ヒノリは鋭い銀色の眼をいっぱいに開いてフリーズ、何か去年同じ事言って同じような反応した奴がいたな

「大丈夫だよ、親友として言っただけだから、それ以上でも以下でもない。第一、チカの方が良い女だから」

「呆れた、カイって何でそんなにチカが好きなの?」

「怒らせたら悪いけど、ヒノリは一目惚れってしたこと無いだろ。俺もチカに会うまでは無かった、前にも話したと思うけど、一回精神的に腐ってた時期があった、その時に出会ったチカは女神に見えたんだ、泣いてるチカの背中を見ただけで死にそうなくらいドキドキした、話しただけで思考回路がぶっ飛んだ、想っただけで心臓が止まるくらい苦しかった。もう好きとか愛してるとかそんなものじゃない、言っちゃ悪いけどコガネやヒノリ、コテツやツバサ、たとえアオミでもチカを俺から引き離そうとしたら、迷わず殺す、チカは俺にとっての太陽なんだ、真っ暗な海の底に沈んでた俺を照らしてくれた太陽」

ヒノリが途中から呆れてるのは分かった、でも聞かれたから応えただけだし、自分でも馬鹿みたいにチカに依存してるのは分かってるけどね

「でもそれってチカを束縛してる事にならない?」

「別にチカが別れたいって言ったら別れるよ、チカがそれを心から願ってるならな」

ヒノリは俺の方を見て首を傾げた、分からないのも無理も無いとは思うけど、それが俺の考えだ

「でもそれって、少し矛盾しない?」

「チカが拒否したらそれを受け入れる、それも相手を想うって事だろ、束縛するのはただの自己満足だよ」

ヒノリは黙ったまま窓から外を見た、外は満面の星空、雪は降りそうにないけど星は栄える、寒い時は光が綺麗に見えるからな、チカも同じ空見てるんだろうな

「買い出し遅い」

「不安?」

「チカも女の子だし、二人きりだし」

「俺らもじゃん、でも何もない、アイツらも何も無いだろ。それに俺もコガネも、手を出したら後が怖いから」

ヒノリはクスクス笑ってる、男ってのはそういうもんなんだよ、別に俺はヒノリに手を出すつもりはないし、コガネが手を出すとも思えない、だから心配するだけ疲れるだろ

「じゃあもしコガネがチカに手を出したらどうするの?」

「ヒノリに手を出す」

ヒノリは顔を真っ赤にして、下を向いちゃった、俺はヒノリの頭を掴んで、そのままこっちに捻った

「嘘、コガネには動けなくなるまで手を出すけどね」

「カイが一番モテる理由が分かった」

別に俺には分からないんだけど、しかも不思議な事言い出すね、これは自惚れじゃないけど、どうせ皆面食いだろ

「勘違いさせてる、私がコガネを好きじゃなかったら、チカがいても好きになってる。心当たりあるでしょ?」

「………………あります」

コテツに説教出来ないな、普通に接するだけで好きになられたら困るし、でもあのサエでもああだからな、注意しよ

「そんな事言ったらコガネもヤバいだろ」

「何で?」

「コガネの場合話すだけで顔が真っ赤になるじゃん、唯一最初からまともに話せたのはツバサだけ、あれはケンカだけど、顔真っ赤にするのが可愛いらしいよ」

ヒノリは天井を見ながらコガネの事を考えてるっぽい、顔を真っ赤にして頬に手を当ててる

「確かに」

「男はヒノリが無口だからボソッと何か言うだけでヤバいんだって、みんな何してもダメなんだよな」

二人で頷く、何で人は追えないものばっかり追おうとするんだろう、コガネは目の前にあるものすら掴もうとしないのに、不思議だよな

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